バドミントンを始めようと決めたとき、最初にぶつかる壁が「ラケット選び」です。スポーツ用品店やネット通販には数千円の入門モデルから2万円を超える上級者向けモデルまでずらりと並び、重量を示す「U」という聞き慣れない単位や、フレーム素材、バランスといった専門用語が飛び交っていて、何を基準に選べばいいのか分からなくなってしまう人は少なくありません。とりあえず一番安いものを買う、あるいは友達と同じものを選ぶ、という決め方をしてしまいがちですが、自分の体格や筋力に合わないラケットを最初の1本に選んでしまうと、素振りやスマッシュのたびに手首や肘へ余計な負担がかかりやすくなるとも言われています。この記事では「このラケットを使えば上達が早くなる」という書き方はせず、初心者が最初の1本を選ぶときに見ておきたい「重量」「フレーム素材」「バランス(振り抜きやすさ)」という3つの基本項目を中心に、商品ページの読み方をやさしく整理しました。最後には、実際に候補になりやすい4本も比較して紹介します。
この記事でわかること
- バドミントンラケット選びは「なんとなく」で失敗しやすい
- そもそもラケットのどこを見ればいいのか
- 「重量(U表記)」の読み方 — 2U〜5Uの違い
- 「フレーム素材」の読み方 — アルミ・カーボン・メーカー技術名
- 「バランス(振り抜きやすさ)」の読み方 — ヘッドヘビー・イーブン・ヘッドライト
- 選び方の3ステップ
最終更新:
初心者におすすめのバドミントンラケット4選
ここからは実際の候補です。前提として、これらを使えば必ず上達が早くなる、という話ではありません。いずれも初心者・新入生向けとしてメーカーや販売店の商品ページで案内されている、重量が軽めでバランスの取れたモデルを中心に、価格帯や素材のタイプが異なる4本を選びました。価格は記事作成時点の参考価格で、変動する場合があります。購入前に商品ページで最新の価格・在庫・選べるサイズ/カラーを確認してください。
4本を並べると、価格帯とバランスの傾向で役割が分かれているのが分かります。ASTROX 01 ABILITYはパワー重視のヘッドヘビー設計、NANOFLARE 111は振り抜きとコントロールを重視した設計、ALTIUS SONIC4は柔らかい打球感を訴求したコストパフォーマンスモデル、GRAVITAS 2.3Rは標準的なバランスを重視したスタンダードモデルという位置づけです。
どれが合うかは、体格やプレースタイル、そして予算によって変わります。パワーショットを重視したいなら1本目、素早いラリーやコントロールを重視したいなら2本目、価格を抑えつつガット張り済みの手軽さを重視したいなら3本目、標準的なバランスで幅広く使いたいなら4本目、という選び方をすると失敗しにくいでしょう。価格・仕様は変動するため、購入前に必ず商品ページで最新情報を確認してください。
価格だけで比べると、ASTROX 01 ABILITYがもっとも手が届きやすく見えるかもしれませんが、フレームのみの販売でガットを別途用意する必要がある点には注意してください。ガット張り上げ済みのALTIUS SONIC4のように、届いてすぐ使えるモデルもあるため、総額でいくらかかるかを確認したうえで比較することをおすすめします。
なお、今回はYONEX・MIZUNO・GOSENの3ブランドから選びましたが、他にもバボラ(Babolat)やプリンス、カワサキなど、さまざまなメーカーからバドミントンラケットが販売されています。ブランドごとにフレームの設計やバランスの作り方には違いがあるため、この記事で紹介した「重量」「フレーム素材」「バランス」という3つの基準を参考にしながら、他のブランドのモデルもあわせて比較してみるのもよいでしょう。
通販サイトでは、同じモデルでも店舗によって価格やポイント還元、ガット張り上げの有無が異なることがあります。今回紹介した4本についても、楽天市場とYahoo!ショッピングの両方に取り扱いがあるモデルが多いため、購入前にいくつかの店舗を見比べて、総額(本体価格+送料+ガット代)で比較してみることをおすすめします。同じ品番でもカラーやサイズによって在庫状況が異なる場合があるため、希望のカラー・サイズが選べるかどうかもあわせて確認しておくと安心です。
■ スペック比較表
| 商品 | ヨネックス バドミントンラケット アストロクス01アビリ… | ヨネックス バドミントンラケット ナノフレア111 NF… | MIZUNO バドミントンラケット アルティウスソニック… | ゴーセン バドミントンラケット グラビタス2.3R GR… |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 7,990円 | 13,200円 | 9,400円 | 11,000円 |
| 品番 | AX01AH-062 | NF-111-104 | 73JTB609 | BGV23R |
| カラー | W/P(ホワイト/ピンク) | WH/LV(ホワイト/ラベンダー) | ホワイト(01)・ブラック(09) | ホワイト/ブルー(WB)・ブラック/ピンク(BP) |
| サイズ(重量) | 4U5 | — | — | — |
| 重量目安 | 83g | — | — | 81.0〜85.9g |
| 適正テンション | 20〜28lbs | — | — | — |
| 対象レベル | 初級〜中級 | — | — | — |
| 付属品 | ハードケース(BC-F0) | 専用ケース付 | 専用ソフトケース付 | — |
| 原産国 | 中国 | 台湾 | 中国 | — |
| サイズ | — | 4U5・4U6 | 4U(平均83g)6 | 4U6 |
| 推奨張力 | — | 17〜22lbs | 15〜22ポンド | — |
| 素材 | — | フレーム:カーボン+ナノセルネオ+高弾性カーボン/シャフト:カーボン | グラファイト | ハイモジュラスカーボン |
| 全長 | — | — | — | 675mm |
| 推奨テンション | — | — | — | 18・22lbs |
| フェイス面積 | — | — | — | 55inch2 |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
※ 価格・在庫は変動します。最新情報は各ストアでご確認ください。当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。
バドミントンラケット選びは「なんとなく」で失敗しやすい
バドミントンを始めようとしたとき、多くの人が最初につまずくのがラケット選びです。スポーツ用品店やネット通販には数千円の入門モデルから2万円を超える上級者向けモデルまでずらりと並び、重量表記の「U」や素材名、バランスといった専門用語が並んでいて、何を基準に選べばいいのか分からなくなってしまう人は少なくありません。
とはいえ「とりあえず一番安いものを買えばいい」というわけでもありません。極端に重いラケットや、逆に極端に軽すぎるラケットを最初の1本に選んでしまうと、素振りやスマッシュのたびに手首や肘に余計な負担がかかりやすくなるとされ、フォームが崩れる原因になることもあります。最初の1本は「安さ」だけでなく「自分の体格や筋力に無理なく扱えるかどうか」を基準に選ぶことが大切です。
この記事では「このラケットを使えば上達が早くなる」というような書き方はしません。上達のスピードはフォームや練習量によるところが大きく、ラケット選びだけで劇的に変わるものではないためです。その代わり、初心者が最初の1本を選ぶときに見ておきたい「重量」「フレーム素材」「バランス(振り抜きやすさ)」という3つの基本項目を中心に、商品ページの読み方を整理していきます。
部活動やスクールに入ると、先輩から譲り受けたラケットや、部で一括購入したセット用品をそのまま使い始めるケースも珍しくありません。それ自体は悪いことではありませんが、譲り受けたラケットが自分の体格や筋力に対して重すぎたり、グリップが太すぎたりすることもあります。しばらく使ってみて明らかに振り抜きにくい、手首に違和感が出るといった場合は、無理に使い続けずに買い替えを検討してもよいでしょう。
なお、この記事は主にシングルス・ダブルスの一般的な練習・試合を想定した内容です。レクリエーションとして友人や家族と気軽に楽しむ場合は、ここまで厳密にスペックにこだわらなくても問題ありません。これから部活やサークル、スクールで本格的に取り組みたいと考えている人を主な対象に、判断材料を整理していきます。
また、ラケットの全長は国際大会向けの規定内で作られていますが、女性向け・ジュニア向けとして案内されているモデルの中には、グリップがやや細めに作られていたり、軽めの重量帯を中心にラインナップされていたりするものもあります。体格差を考慮した選択肢も用意されているため、性別や年齢だけで候補を狭めすぎず、実際のスペック表示を確認しながら選ぶことをおすすめします。
この記事のスタンス
ラケットの性能については、メーカーの商品ページに記載されている内容をもとに「〜とされる」という表現にとどめています。振りやすさや打球感の感じ方には体格や筋力、フォームによる個人差があり、断定できるものではないためです。判断材料として使い、可能であれば購入前にスポーツ用品店で実際に握ってみたり、素振りをさせてもらったりすることをおすすめします。
そもそもラケットのどこを見ればいいのか
バドミントンラケットの商品ページには、重量を示す「U」表記、フレームの素材名、バランスポイント、グリップサイズ、ストリングパターンなど、さまざまな情報が並んでいます。すべてを一度に理解する必要はありませんが、初心者がまず押さえておきたいのは「重量」「フレーム素材」「バランス(振り抜きやすさ)」「グリップサイズ」の4つです。
重量はラケット全体の重さを示し、数字が小さいほど重くなる「U」という単位で表記されます。フレーム素材はラケットの剛性や耐久性、打球感に関わる要素で、アルミとカーボン(グラファイト)に大きく分かれます。バランスはラケットのどこに重心があるかを示すもので、ヘッドヘビー・イーブン・ヘッドライトの3タイプに分類されるのが一般的です。そしてグリップサイズは、握ったときのフィット感に関わってきます。
この4つは互いに関係し合っています。たとえば重量を軽くしようとすると、フレームの剛性を保つために新しい世代のカーボン素材が必要になり、価格が上がりやすくなります。逆に価格を抑えたモデルは、アルミフレームを採用して重量が増える代わりに、コストを抑えているケースが多く見られます。すべてを高いレベルで満たすラケットは少なく、多くのモデルは「パワー重視」「コントロール・スピード重視」というように、どこかに重心を置いた設計になっています。
商品名やシリーズ名にも、そのラケットの傾向を知る手がかりが隠れています。たとえばYONEXの「アストロクス」シリーズはパワー重視のヘッドヘビー設計、「ナノフレア」シリーズは振り抜きの速さを重視したヘッドライト〜イーブン設計を訴求する傾向があります。シリーズ名と一緒に書かれているキャッチコピーを読むだけでも、そのラケットがどんなプレースタイルを想定しているかがおおまかに分かります。
商品ページを読み慣れないうちは、聞き慣れない用語の多さに圧倒されてしまうかもしれません。ですが、数字や素材名を一つひとつ暗記する必要はありません。「このシリーズは軽めでヘッドライト寄り」「このシリーズは重めでパワー型」というように、メーカーごとの大まかな傾向をつかんでおく、という感覚で読み進めると気が楽になります。
商品ページにはもう一つ、「ストリングパターン」という表記が見られることもあります。これはフレームに張られるガットの縦糸と横糸の本数を示すもので、目が細かいほどコントロール性が高まり、粗いほど反発力が出やすいとされています。ただし初心者のうちはガットの選び方まで細かく気にする必要はなく、まずはラケット本体の重量・素材・バランスを優先して比較していくとよいでしょう。
「重量(U表記)」の読み方 — 2U〜5Uの違い
バドミントンラケットの重さは、グラム数ではなく「U」というアルファベットで表記されるのが一般的です。数字が小さいほど重く、大きいほど軽くなるという、やや直感に反する表記のため、初めて見ると戸惑う人も多いところです。
目安として、2Uはおおよそ90g台後半、3Uは90g前後、4Uは80g台半ば、5Uは80g前後とされていますが、この数値はメーカーや商品によって多少の幅があり、あくまで大まかな目安と考えてください。同じ4U表記でも、メーカーによって実際の重量には数gの違いがあることも珍しくありません。
初心者にはこのうち4Uまたは5Uといった、比較的軽めのラケットが向いているとされています。ラケットが軽いほど振り抜きやすく、手首や肘への負担も抑えやすいため、フォームを固めていく段階の初心者にとって扱いやすいと言われています。逆に2Uや3Uのような重めのラケットは、スイングにパワーを乗せやすい一方、振り遅れやすく、腕や手首の筋力がまだ十分でないうちは、フォームが崩れる原因になることもあります。
「重いラケットのほうが強く打てそう」というイメージから、あえて重めのモデルを選びたくなる気持ちも分かります。ですが、スマッシュの威力は主に体重移動やスイングスピード、フォームによって生み出されるものであり、ラケットの重さだけで決まるわけではないとされています。まずは軽めのラケットでフォームを身につけ、必要に応じて重量を見直していく、という順番のほうが結果的に上達の近道になりやすいと言われています。
なお、グリップに巻くグリップテープの種類や巻く枚数によっても、実際に振ったときの重心バランスや手元の重さの感じ方は変わってきます。汗をかきやすい人がタオルグリップを厚めに巻くと、それだけでも数gの違いが生まれることがあります。商品ページのUの数字だけにとらわれず、実際に握って振ってみたときの感覚も大切にしてください。
中古やレンタルのラケットを試す機会がある場合も、まずはグリップエンド付近に記載されているUの表記を確認する習慣をつけておくと、自分に合う重さの感覚がつかみやすくなります。バドミントン専門店やスクールによっては、重さの異なる複数のラケットを貸し出して比較させてくれるところもあるため、機会があれば積極的に活用してみるとよいでしょう。
「フレーム素材」の読み方 — アルミ・カーボン・メーカー技術名
フレームの素材は、大きく分けてアルミとカーボン(グラファイト)の2種類があります。数百円〜数千円台の非常に安価な練習用ラケットにはアルミフレームが使われていることが多く、部活動やスクールで販売される多くのモデルにはカーボン(グラファイト)フレームが採用されています。
こうした素材名をすべて覚える必要はありませんが、商品ページに「軽量」「反発性」といった言葉と一緒に技術名が書かれている場合、それがそのモデルの特徴を表すキーワードになっていることが多いです。同じメーカーの中でも、上位モデルほど新しい世代の素材が使われている傾向があり、価格差の理由の一つになっています。
初心者の最初の1本としては、無理に最上位モデルのカーボン素材を選ぶ必要はありません。日本バドミントン協会検定合格品として案内されている、標準的な価格帯のカーボンフレームモデルであれば、性能面で困ることはまずないと考えてよいでしょう。まずは基本的なカーボンフレームのラケットで練習を重ね、上達に応じて上位モデルへのステップアップを検討する、という順番でも十分間に合います。
アルミフレームからカーボンフレームに買い替えると、多くの人が「思ったより振りやすい」「打球感が違う」と感じるとされています。これは素材そのものの軽さに加えて、剛性の違いによってスイング中のしなりや戻りの感覚が変わるためと考えられています。最初からカーボンフレームを選べる予算があるのであれば、そちらを選んでおいたほうが練習の満足度は高くなりやすいかもしれません。
シャフト(グリップとヘッドをつなぐ軸の部分)の硬さも、素材と合わせて見ておきたいポイントです。シャフトが硬いモデルはスイングの力がロスしにくくパワーを伝えやすいとされる一方、しなりが少ない分だけ打感が硬く感じられ、手首や肘への負担がやや大きくなるとも言われています。反対にしなりのあるシャフトは、力の弱い初心者でも打球にエネルギーを乗せやすいとされ、最初の1本としては扱いやすいことが多いようです。
■ アルミフレーム
軽量な金属素材で作られたフレームです。価格が手頃な一方、カーボンに比べると剛性や反発性ではやや劣るとされ、耐久性の面でも定期的な買い替えが必要になりやすいと言われています。レクリエーションでの利用や、まず気軽に始めてみたいという人の最初の1本としては十分な選択肢です。
■ カーボン(グラファイト)フレーム
炭素繊維を使った素材で、軽さと剛性を両立しやすいとされています。現在販売されている競技用バドミントンラケットの多くがこのカーボン系素材を採用しており、部活動やスクールで本格的に練習する場合は、こちらのタイプから選ぶのが一般的です。
■ ゴーセンの「ハイモジュラスカーボン」
通常のカーボンよりも弾性率(しなりの戻る力)を高めたとされる素材です。反発性を重視した設計に使われる傾向があり、扱いやすいスタンダードモデルにも採用されています。
■ YONEXのナノ系素材(ナノセルネオなど)
ヨネックスの中位〜上位モデルには、カーボンの繊維構造を見直したとされる独自素材が使われていることがあります。軽さと反発性、耐久性の両立を狙った技術とされ、シリーズごとに呼び方や配合が異なります。
「バランス(振り抜きやすさ)」の読み方 — ヘッドヘビー・イーブン・ヘッドライト
バランスとは、ラケットのどこに重心があるかを示す指標です。グリップ側に重心が寄っているものを「ヘッドライト」、シャフトの中央付近にあるものを「イーブン」、ヘッド(打球部分)側に重心が寄っているものを「ヘッドヘビー」と呼ぶのが一般的です。
初心者にはイーブンタイプ、または軽めのヘッドライトタイプが、まず扱いやすいラケットとして勧められることが多いようです。特定のショットに極端に強いラケットよりも、基本的な打ち方を身につける段階では、バランスの取れたラケットのほうがフォームを崩しにくいとされています。
とはいえ、体格や筋力、目指すプレースタイルによって向き不向きは変わってきます。すでにパワーのあるスマッシュを打ちたいという明確な目標がある人は、軽めのヘッドヘビーモデルから試してみるのも一つの方法です。逆に、体力に自信がなく、まずは長くラリーを続けられるようになりたいという人には、ヘッドライトタイプのほうが扱いやすく感じられるかもしれません。
同じ「ヘッドヘビー」と表記されていても、メーカーやモデルによって重心の位置には微妙な違いがあります。カタログの分類だけで判断せず、可能であれば店頭で実際に振ってみて、遠心力の感じ方や手首への負担を確かめてみることをおすすめします。
また、バランスは重量とセットで考えることも大切です。たとえば同じヘッドヘビー設計でも、全体の重量が軽ければ振り遅れは起きにくくなりますし、逆に軽量なヘッドライト設計でも、全体の重量が重ければ振り抜きの軽さを感じにくくなることがあります。「重量」と「バランス」の両方を組み合わせて、自分にとって振りやすい1本を探すという意識を持っておくと、商品選びで迷いにくくなります。
■ ヘッドヘビー(パワー型)
ヘッド側に重心があるため、スイングした際に遠心力が働きやすく、スマッシュなどのパワーショットを打ちやすいとされています。一方で振り始めから振り終わりまでの重さを感じやすく、連続する速いラリーでは振り遅れやすいという傾向も指摘されています。
■ イーブン(オールラウンド型)
パワーと振り抜きやすさのバランスを取った設計です。特定のショットに偏らず、スマッシュもレシーブもまんべんなくこなしたい初心者に、まず候補として勧められやすいタイプとされています。
■ ヘッドライト(コントロール・スピード型)
グリップ側に重心があるため、振り抜きが速く、連続するラリーや素早いレシーブに向いているとされています。スイングは軽く感じやすい一方、パワーショットではヘッドヘビーのモデルに比べて力強さをやや出しにくいと言われています。
選び方の3ステップ
ここまでの知識を踏まえて、実際にラケットを選ぶ手順を3つのステップに整理しました。順番に沿って絞り込んでいくと、聞き慣れない専門用語に振り回されずに候補を決めやすくなります。
- 1予算とプレー頻度を大まかに決める。週1〜2回程度のレクリエーション利用であれば手頃な価格帯のカーボンモデルで十分な場合が多く、部活動やスクールで週3回以上練習する予定であれば、標準的な価格帯から中位モデルまでを視野に入れると選択肢が広がります。
- 2重量とバランスで候補を絞る。目安として4U〜5Uの軽めのラケットの中から、イーブンまたはヘッドライト寄りのモデルを2〜3本ほどリストアップします。ブランドやデザインにこだわりすぎず、まずはこの2軸で機械的に絞り込むのがコツです。
- 3可能であれば実際に握ってみる、または素振りをさせてもらう。振ったときの重さの感じ方やグリップの太さは、数字だけでは分かりません。スポーツ用品店やスクールで試し握りができる場合は、購入前に何本か振り比べてみるのが確実です。試すのが難しい場合は、体格や目的が近い人の口コミレビューを参考にするのもよいでしょう。
ガット(ストリング)は購入後に張ってもらうのが基本
多くのバドミントンラケットは「フレームのみ」の状態で販売されており、購入後にガット(ストリング)を選んで張ってもらう必要があります。ガットの種類やテンション(張りの強さ)によっても打球感は変わってきますが、初心者のうちはお店のスタッフに「初心者向けの標準的なテンションで」と伝えて任せてしまって問題ありません。すでにガット張り上げ済みとして販売されているモデルもあるため、商品ページの記載を確認しておくとよいでしょう。
グリップサイズとガット、買ったあとに気をつけたいこと
ラケットは買って終わりではなく、グリップの太さやガットの状態を定期的に見直していく必要がある道具です。特に初心者のうちは、握り方やグリップの太さが体に合っているかどうかが、フォームの安定にも関わってきます。
グリップサイズは、グリップの太さを示す指標で、G4・G5・G6といった表記が使われます。数字が大きいほど細く、小さいほど太くなるのが一般的です。手が小さい人や女性、子どもにはG5〜G6程度の細めのグリップが、手の大きい人にはG4程度の太めのグリップが扱いやすいとされていますが、実際に握ってみないと合う・合わないは判断しにくい部分でもあります。
グリップが細すぎると感じる場合は、グリップテープを重ね巻きすることで太さを調整できます。逆に太すぎる場合の調整は難しいため、購入時にサイズで迷ったら、やや細めを選んでおいて後からテープで調整する、という考え方が無難です。
ガット(ストリング)は消耗品で、使用頻度に応じて切れたり、劣化して反発力が落ちたりします。目安として、週2〜3回程度の練習であれば数ヶ月〜半年ほどで張り替えを検討する人が多いとされていますが、切れていなくても「以前より飛ばなくなった」と感じたら、劣化のサインの可能性があります。
保管方法にも触れておきます。高温多湿な場所や、直射日光が当たる車内などにラケットを放置すると、フレームやガットの劣化が早まるとされています。使用後は専用のカバーやケースに入れ、風通しの良い場所で保管する習慣をつけておくと、ラケットを長持ちさせやすくなります。
最後に、練習後にフレームやグリップの状態を簡単にチェックする習慣についても触れておきます。フレームにヒビや変形がないか、グリップテープがすり減っていないかを確認しておくと、次の練習で本来の性能を発揮しやすくなります。違和感に気づいたら、無理に使い続けず、早めにお店やコーチに相談することをおすすめします。
通販で購入する場合は、返品・交換のポリシーを事前に確認しておくことも大切です。フレームのみの状態で購入し、ガットを別途張ってもらう場合、一度ガットを張ってしまうと返品を受け付けていない店舗も少なくありません。購入前にカラーやサイズ、重量の表記を落ち着いて確認しておくと、届いてから「思っていたものと違った」と感じるリスクを減らせます。
成長期の中学生・高校生の場合は、購入時点でジャストサイズのグリップを選んでも、握力や手の大きさが変わっていくことがあります。とはいえ、グリップは後からテープを重ね巻きして太さを調整できる部分でもあるため、まずは今の手の大きさに合ったグリップサイズを基準に選び、必要に応じてテープで微調整していく、という考え方で問題ありません。
よくある質問
Q初心者は何Uのラケットを選べばいいですか?
A目安として、4Uまたは5Uといった比較的軽めのラケットが、振り抜きやすく手首や肘への負担も抑えやすいとされ、初心者にまず勧められやすい傾向があります。2Uや3Uのような重めのラケットはパワーを出しやすい一方、筋力が十分でないうちは振り遅れやすいとも言われています。
Qアルミとカーボン、初心者はどちらを選ぶべきですか?
A本格的に部活動やスクールで練習する予定であれば、カーボン(グラファイト)フレームのモデルから選ぶのが一般的です。カーボンはアルミに比べて軽さと剛性を両立しやすいとされ、現在販売されている競技用モデルの多くに採用されています。レクリエーションで気軽に楽しむ程度であれば、アルミフレームの手頃なモデルでも十分です。
Qヘッドヘビーとヘッドライト、初心者にはどちらが向いていますか?
A特定のショットに偏らず基本的な打ち方を身につけたい段階では、バランスの取れたイーブンタイプ、またはやや軽めのヘッドライトタイプが扱いやすいとされています。すでにパワーのあるスマッシュを打ちたいという目標がある場合は、軽めのヘッドヘビーモデルから試してみるのも一つの方法です。
Qガットは自分で選ぶ必要がありますか?
A多くのラケットはフレームのみで販売されており、購入後にガットを選んで張ってもらう必要があります。初心者のうちは種類やテンションに迷うことも多いため、お店のスタッフに「初心者向けの標準的なテンションで」と伝えて任せてしまって問題ありません。ガット張り上げ済みとして販売されているモデルもあるため、手間を省きたい場合はそちらを選ぶのもよいでしょう。
Qグリップサイズはどう選べばいいですか?
A手が小さい人や女性、子どもにはG5〜G6程度の細めのグリップ、手の大きい人にはG4程度の太めのグリップが扱いやすいとされています。グリップが細いと感じる場合はグリップテープを重ね巻きして太さを調整できますが、太すぎる場合の調整は難しいため、迷ったらやや細めを選んでおくと安心です。
Q部活で先輩から譲り受けたラケットを使っても大丈夫ですか?
A状態が良ければ問題ありません。ただし、自分の体格や筋力に対して重すぎたり、グリップが太すぎたりする場合もあります。しばらく使ってみて明らかに振り抜きにくい、手首に違和感が出るといった場合は、無理に使い続けず、買い替えを検討してもよいでしょう。
Q予算はどれくらい見ておけばいいですか?
A初心者向けのモデルであれば、7,000円台から13,000円程度の範囲で選択肢が揃います。この価格にガット代や張り代が別途かかる場合もあるため、総額でいくらになるかを確認しておくと安心です。最初の1本であれば、無理に上位モデルを選ぶ必要はなく、まずは基本的なカーボンフレームのモデルを優先して選ぶのがおすすめです。
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