バドミントンのラケットに張られている「ガット(ストリング)」は、シャトルを打つたびに少しずつ劣化していく消耗品です。フレームやシューズと違って劣化が目に見えにくいため、「切れるまで張り替えない」という感覚で使い続けてしまう人も少なくありません。ですが、ガットが切れるタイミングは予測しづらく、大事な試合の真っ最中に切れてしまうと、控えのラケットがなければプレーを中断せざるを得なくなります。この記事では、ガットが劣化していく仕組みと、張り替えのタイミングを判断するためのサインを整理したうえで、プレー頻度やレベルに応じた交換頻度の目安を紹介します。最後には、目的別に候補になりやすいガットを4点、比較しながら紹介します。
この記事でわかること
- ガットは消耗品——「まだ大丈夫」で試合中に切れると後悔しやすい
- ガットが劣化する仕組みと、寿命を左右する要因
- 見逃したくない「そろそろ張り替えどき」の4つのサイン
- プレー頻度・レベル別に見る、張り替え頻度の目安を考える3ステップ
- ゲージ(太さ)とストリング素材による、寿命と特性の違い
- 目的別に見る、おすすめバドミントンガット4選
最終更新:
目的別に見る、おすすめバドミントンガット4選
ここからは実際の候補です。耐久性を重視したモデルから、反発力やコントロールを重視したモデルまで、傾向の異なる4点を選びました。いずれも大手メーカーが長年販売している定番モデル、または近年新しく登場したモデルで、部活動やクラブチームでも比較的入手しやすいラインナップです。価格は記事作成時点の参考価格で、カラーやセール状況によって変動します。購入前に商品ページで最新の価格・在庫・カラーを確認してください。
4点を並べると、耐久性重視のミクロン65、反発力とテンション維持を両立させたライゾニック65、コントロール重視のハイブリッド構造を持つエアロバイト、弾きの良さを重視した新世代のエクスボルト65という、それぞれ異なる方向性が見えてきます。
どれが合うかはプレースタイルや優先したいポイントによって変わります。頻繁な張り替えを避けたいなら1本目、反発力とコストパフォーマンスを両立したいなら2本目、コントロール性を求めるなら3本目、弾きの良さとバランスを求めるなら4本目、という選び方をすると失敗しにくいでしょう。
なお、今回はヨネックスとゴーセンの2ブランドから紹介しましたが、他にもバボラやトアルソンなど、バドミントン用ガットを扱うメーカーは複数あります。価格や特性の傾向を比較しながら、自分のプレースタイルに合いそうなガットを探してみてください。
単張り(1本のラケット分)で購入するか、100mや200mのロールで購入するかも検討の余地があります。ロールは1本あたりの単価が下がる傾向がありますが、まとまった本数分を先に購入することになるため、複数人でシェアできるチームや、自分のガット選びがすでに固まっている人向けの選択肢といえます。初めて試す銘柄は、まず単張りで試してから、気に入ればロール購入に切り替えるという順番が無難です。
価格・仕様は変動するため、購入前に必ず商品ページで最新情報を確認してください。同じ品番でもカラーや購入店舗によって価格が異なる場合があるため、希望するカラーでの実際の価格をチェックしておくと安心です。
初めての1本を選ぶ際は、いきなり高価なモデルに手を伸ばす必要はありません。この記事で紹介したような比較的手頃な価格帯のガットを何種類か試しながら、自分の好みの打球感や、どのくらいの頻度で張り替えが必要になりそうかを一シーズンかけてつかんでいくくらいの気持ちで選んでも十分です。実際に使ってみて初めて分かる感覚も多く、カタログスペックだけで完璧な1本を選び切ろうとしすぎないことも、長くバドミントンを楽しむコツの一つかもしれません。
■ スペック比較表
| 商品 | ヨネックス YONEX ミクロン65(MICRON 65… | ゴーセン GOSEN ライゾニック65(RYZONIC … | ヨネックス YONEX エアロバイト(AEROBITE)… | ヨネックス YONEX エクスボルト65(EXBOLT … |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 1,232円(メーカー希望小売価格1,540円) | 862円〜(カラー・購入店により価格変動、メーカー希望小売価格1,540円) | 1,870円 | 1,408円 |
| 品番 | BG65 | BSRY65 | BGAB | BGXB65 |
| ゲージ | 0.70mm | 0.65mm | 縦糸0.67mm/横糸0.61mm(ハイブリッド) | 0.65mm |
| 長さ | 10m(単張り) | 10m | 10m | 10m |
| 構造 | マルチフィラメント | — | — | マルチフィラメント |
| 素材 | 芯糸・側糸ともにハイポリマーナイロン(側糸はブレーディング加工) | 芯糸/超強力ナイロン、側糸/高強力ブレイディングナイロン+特殊樹脂コーティング | — | 芯糸/高強度ナイロン、側糸/フォージドファイバー(ブレーディング加工、エラスティシティアウターコーティング) |
| カラー | ホワイト | — | — | — |
| 適正テンション | — | 20〜30lbs | — | — |
| カラー展開 | — | 8色 | 3色(ホワイト×レッド、ホワイト×グリーン、ホワイト×ブルー) | 7色 |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
※ 価格・在庫は変動します。最新情報は各ストアでご確認ください。当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。
ガットは消耗品——「まだ大丈夫」で試合中に切れると後悔しやすい
バドミントンのラケットには「ガット(ストリング)」と呼ばれる糸が張られており、シャトルを打つたびに少しずつ伸びたり摩耗したりしていく消耗品です。フレームやシューズと違って劣化が目に見えにくいため、多くのプレーヤーが「切れるまで張り替えない」という感覚で使い続けてしまいがちです。
ガットが完全に切れてしまうタイミングは予測しづらく、練習中ならまだしも、大会や大事な試合の真っ最中に切れてしまうと、控えのラケットがなければプレーを中断せざるを得なくなります。多くの選手が「もう少し早く張り替えておけばよかった」と感じるのは、こうした場面に遭遇したときだと言われています。
また、ガットは完全に切れる前から少しずつ性能が落ちていくとされています。見た目には切れていなくても、テンション(張り具合)が緩んでくると、打球感や飛び方に変化が出てくることがあります。この「切れる前の劣化」に気づけるかどうかが、道具をうまく使いこなすうえでの分かれ目になりやすいところです。
この記事では、ガットが劣化していく仕組みと、張り替えのタイミングを判断するためのサインを整理したうえで、プレー頻度やレベルに応じた交換頻度の目安を紹介します。最後には、目的別に候補になりやすいガットを4点、比較しながら紹介します。
なお、ガットの寿命は使用頻度やプレースタイル、気温や湿度、テンションの高さなど、さまざまな要因によって大きく変わるとされています。この記事で紹介する目安はあくまで一般的な傾向であり、断定的な数値として受け取らず、自分の使用状況に照らし合わせながら参考にしてください。
特に注意したいのは、シングルスかダブルスか、あるいは学生の部活動か社会人サークルかによって、1回あたりの練習でシャトルを打つ回数もラケットを振る強さもかなり違ってくるという点です。同じ「週3回の練習」でも、みっちり球出し練習をこなすチームと、ゲーム中心でゆったり打ち合うサークルとでは、ガットにかかる負荷はまったく異なります。この記事の目安を読むときも、自分の練習の中身を思い浮かべながら当てはめてみてください。
新品のラケットを購入したときに最初から張られているガットについても触れておきます。メーカーによっては入門者向けに、当面使えるだけの標準的なガットをあらかじめ張った状態で販売していることがあります。これは「とりあえず使える状態」を優先した構成であることが多く、必ずしも自分のプレースタイルに最適化されたテンションやガットとは限らないとされています。購入後しばらく使ってみて、物足りなさや違和感を覚えたら、自分に合ったガット・テンションへの張り替えを検討してみるのも一つの方法です。
この記事のスタンス
ガットの寿命や交換頻度については、メーカーやショップの情報、一般的に言われている目安をもとに「〜とされる」「〜と言われている」という表現にとどめています。同じ使用頻度でも、プレースタイルや保管環境によって劣化の進み方には個人差があるため、断定的な数値として受け取らないようにしてください。
ガットが劣化する仕組みと、寿命を左右する要因
ガットの多くはナイロン素材のマルチフィラメント(複数の細い糸を撚り合わせた構造)でできており、シャトルを打つたびにインパクトの衝撃と摩擦を受け続けています。この繰り返しが、ガットの劣化につながる主な要因とされています。
ガットは打球のたびにわずかに伸び縮みを繰り返しており、この動きが続くことで徐々にテンション(張り具合)が低下していくとされています。テンションが落ちると、打球時の反発感が変わり、シャトルの飛び方やコントロールの感覚にも影響が出てくることがあります。
ガット同士が交差する部分(結節点)は、特に摩耗が進みやすい箇所だと言われています。ラケットを振るたびに縦糸と横糸がこすれ合い、細かい毛羽立ちや摩耗が少しずつ蓄積していきます。強いスマッシュを多用するプレースタイルほど、この摩耗が早く進む傾向があるとされています。
気温や湿度もガットの劣化スピードに関係していると言われています。高温多湿の環境で保管したり、汗を吸ったまま長時間放置したりすると、ナイロン素材が劣化しやすくなる可能性があります。使用後は風通しの良い場所でラケットを保管する習慣をつけておくと安心です。
また、張り上げ時のテンション(何ポンドで張るか)も寿命に影響するとされています。一般的に、テンションを高く設定するほどガットにかかる負荷が大きくなり、寿命が短くなる傾向があると言われています。パワーやコントロールを求めて高テンションで張っている場合は、標準的なテンションで使う場合よりも、こまめなチェックが必要になるかもしれません。
なお、ガットそのものだけでなく、ラケットのグロメット(フレームの穴に入っている保護パーツ)が劣化していると、ガットの摩耗が早まる場合があるとも言われています。ガットを頻繁に切ってしまう、あるいはすぐに緩んでしまうと感じる場合は、ガット自体だけでなくラケット側の状態も確認してみる価値があるかもしれません。
張り上げたばかりのガットにも、実は独特の変化があります。張り上げ直後はテンションが最も高い状態にあり、そこから使用開始後の数日間で比較的大きくテンションが落ち着いていく「初期のなじみ」があるとされています。張った直後に「今回はいつもと違う張り具合だ」と感じても、数回使ってみると印象が変わってくることがあるため、張り替え直後の1〜2回のプレーだけで判断を急がないことも大切です。
練習内容による違いも見逃せません。ノックやフットワーク中心のメニューが多い時期はガットへの負荷が比較的穏やかである一方、スマッシュ練習やゲーム練習が中心になると、インパクトの回数と強さがともに増えるため、劣化が早まりやすいとされています。大会シーズンに入って練習の質が変わったタイミングで、ガットの状態を見直す習慣をつけておくのもよいでしょう。
ダブルスとシングルスでも、ガットにかかる負荷の傾向は変わってくるとされています。シングルスはコート全体を1人でカバーするため持久力寄りの負荷になりやすく、ダブルスは前衛での速いプッシュや強いスマッシュのやり取りが増えやすいため、瞬間的に強い衝撃が繰り返しかかる場面が多くなるとも言われています。自分が普段どちらの種目を中心にプレーしているかも、劣化の進み方をイメージするうえでの参考になります。
見逃したくない「そろそろ張り替えどき」の4つのサイン
ガットの寿命は「あと何回打ったら切れる」と正確に予測できるものではありません。ですが、いくつかの変化に気づけるようになると、切れる前に張り替えを判断しやすくなります。ここでは代表的な4つのサインを紹介します。
これらのサインは、どれか一つだけで判断するというより、複数が重なって見えてきたときに「そろそろ張り替えを検討する時期」と捉えるのがおすすめです。特に打球音の変化は比較的気づきやすいサインとされているため、日頃から意識しておくとよいでしょう。
大会やリーグ戦などの大事な試合を控えている場合は、これらのサインがはっきり出る前に、余裕を持って張り替えておくのも一つの考え方です。試合直前に切れてしまうと、練習で使い慣れたテンションや打球感を試す時間がないまま本番を迎えることになりかねません。
サインの感じ方には、当然ながら個人差があります。同じガットを同じ期間使っていても、「そろそろ限界かも」と早めに気づく人もいれば、切れる直前までまったく違和感を覚えない人もいるとされています。これは感覚の鋭さの差というより、日頃どれだけ自分の道具の状態に意識を向けているかの差であることが多いようです。練習前後にラケット面をさっと見る、軽く指で弾いてみるといった小さな習慣が、サインへの気づきやすさにつながります。
また、シャトルとの接触が集中する打球面の中心付近(スイートスポット周辺)は、他の部分に比べて摩耗が進みやすいとされています。ガット面全体を見るのではなく、特にラケットの中心から少し上あたりを重点的にチェックすると、劣化のサインに気づきやすくなるかもしれません。
明るい照明の下でガット面全体を斜めから見てみると、毛羽立ちや色あせに気づきやすくなるとも言われています。練習後、ラケットバッグにしまう前の数秒だけでも、こうした簡単なチェックを習慣にしておくと、切れる前の変化を見逃しにくくなります。
■ 打球音の変化
新しいガットは「ピンッ」という高く澄んだ音がすることが多いのに対し、劣化が進むと「ボテッ」「パフッ」というこもった鈍い音に変わっていくとされています。毎回の練習で耳を澄ませておくと、変化に気づきやすくなります。
■ 見た目の毛羽立ち・色あせ
ガットの表面がササクレたように毛羽立っていたり、白っぽく色あせて見えたりする場合、素材の劣化が進んでいるサインとされています。特に縦糸と横糸が交差する結節点は、毛羽立ちが目立ちやすい部分です。
■ テンションの緩み・たわみ
指で軽く弾いたときの張りの強さが以前より緩く感じられたり、ガット面を指で押したときに沈み込みが大きくなったと感じたりする場合、テンションが低下しているサインの可能性があります。
■ 飛び方・打球感の変化
同じスイングをしているつもりでも、シャトルが以前より飛ばなくなった、あるいは逆に飛びすぎてコントロールしづらくなったと感じる場合、ガットの反発特性が変化してきているサインかもしれません。
プレー頻度・レベル別に見る、張り替え頻度の目安を考える3ステップ
「どのくらいの頻度で張り替えればいいか」という質問に、万人に当てはまる正解はありません。ですが、自分の使用状況を整理していくことで、大まかな目安を立てることはできます。ここでは3つのステップに分けて考え方を紹介します。
特に、初めてラケットを持った初心者と、長年プレーしている経験者とでは、そもそも「ガットが劣化するとどう感じるか」の経験値が違います。経験者であれば打球感の変化に敏感に気づけても、始めたばかりの頃はまだ基準となる感覚そのものが定まっていないため、変化に気づきにくいことがあります。そういう段階では、感覚だけに頼るのではなく、次に紹介するステップのように期間や回数から機械的に見当をつける方法を併用すると安心です。
- 1自分の練習頻度を振り返る。週にどれくらいの日数、どのくらいの時間ラケットを振っているかを把握します。バドミントン界では古くから「(張ってからの月数)×(週の練習日数)=25前後」が一つの目安として語られることがありますが、これはあくまで経験則であり、正確な計算式ではないとされています。
- 2プレースタイルの傾向を考える。強いスマッシュを多用するパワー型のプレースタイルは、コントロール重視で丁寧に打つスタイルに比べてガットへの負荷が大きく、寿命が短くなりやすい傾向があるとされています。自分がどちらの傾向に近いかを踏まえて、目安の頻度を調整します。
- 3前回張り替えてからの期間と、前のセクションで紹介したサインの有無を照らし合わせる。目安の期間が近づいてきたら、打球音や見た目、テンションの緩みをチェックし、複数のサインが重なっていれば早めの張り替えを検討します。逆にサインが見られなければ、目安の期間を多少過ぎても大きな問題にはなりにくいと考えられます。
- 4張り替えた日付とテンション、使用したガットの品番を簡単に記録しておく。スマートフォンのメモやラケットケースに貼ったシールなど、方法は何でも構いません。記録を続けていくと、自分の場合はおおよそ何ヶ月・何回の練習で交換のサインが出やすいのかという、自分専用の目安が見えてくるようになります。
目安として語られる頻度の一例
週に3〜4回程度の練習をする中〜上級者では、1〜2ヶ月に1回程度を目安に張り替えているという声も見られます。一方、週1回程度のレクリエーション利用であれば、半年に1回程度でも大きな問題は感じにくいという場合もあるようです。ただし、これらはあくまで一例であり、プレースタイルやテンション設定によって適切な頻度は変わってきます。大会前や新チーム発足時など、節目のタイミングで一度リセットするつもりで張り替えるという考え方をしている人もいるようです。
ゲージ(太さ)とストリング素材による、寿命と特性の違い
ガットを選ぶときによく目にする「ゲージ」は糸の太さを表す数値で、多くのモデルは0.6mm台〜0.7mm前後の範囲で展開されています。ゲージや素材の違いは、寿命だけでなく打球感にも関わってくるため、選び方の基準として知っておくと役立ちます。
ゲージが太いモデルほど耐久性に優れる傾向があり、ゲージが細いモデルほどシャトルへの食い込みが良くなりコントロール性や回転のかけやすさが高まるとされる一方、耐久性はやや落ちる傾向があると言われています。部活動などで頻繁に張り替えるのが難しい場合は、太めのゲージを選んでおくと張り替えの間隔を延ばしやすいかもしれません。
素材面では、単一のナイロンマルチフィラメントで構成された定番モデルと、縦糸と横糸で異なる素材・太さを組み合わせた「ハイブリッド」タイプに大きく分かれます。ハイブリッドタイプは回転や打球感の変化を狙った設計が多く、コントロール性を重視するプレーヤーに好まれる傾向がありますが、構造が複雑な分、標準的なモデルよりも寿命への影響を感じやすいという声もあります。
近年は、コア部分の繊維に特殊な加工を施すことでテンションの持続性や耐摩耗性を高めたとされる技術を採用したモデルも増えています。こうした技術は各メーカーが独自の名称で呼んでいることが多く、商品ページの説明を読むときの手がかりになります。
どのゲージ・素材が向いているかは、プレースタイルや予算、張り替えの頻度をどれくらい許容できるかによって変わります。次のセクションでは、耐久性重視のモデルからコントロール・反発重視のモデルまで、傾向の異なる4点を比較しながら紹介します。
おおまかな目安として、0.60〜0.63mm程度を「細めのゲージ」、0.65〜0.67mm程度を「標準的なゲージ」、0.70mm前後を「太めのゲージ」と捉えると、商品ページを比較するときにイメージがつきやすくなります。細めのゲージはシャトルへの食い込みが良くコントロールしやすいとされる一方、切れやすさも上がりやすい傾向があり、太めのゲージはその逆の傾向にあるとされています。
プレーレベルによる向き不向きもあるようです。技術がまだ固まっていない初心者のうちは、ガットの細かな特性差よりも、まず打つこと自体に慣れることが優先されるため、太めで耐久性の高いガットを選んで、頻繁な張り替えの手間やコストを抑えるという考え方も一つの合理的な選び方です。逆に、ある程度プレースタイルが固まってきた中〜上級者は、細めのゲージやハイブリッド構造のガットを試しながら、自分の打球感の好みを探っていくというプロセスを楽しむこともできます。
張り替えをお店に依頼するときに知っておきたいこと
自分でガットを張り替える人もいますが、多くのプレーヤーはスポーツショップや専門店に依頼しています。依頼する際に知っておくと安心なポイントを紹介します。
まず気になるのがテンション(何ポンドで張るか)です。テンションが高いほどコントロール性が増す一方、反発力はやや落ち、ガットへの負荷も大きくなり寿命が短くなる傾向があるとされています。逆にテンションを低めに設定すると、反発力は高まりやすい一方でコントロールの精密さはやや犠牲になりやすいと言われています。初めて依頼する場合は、ラケットに指定されている推奨テンションの範囲内で、お店のスタッフに相談しながら決めるのが安心です。
費用の目安としては、工賃がおおよそ800円〜1,500円程度、これにガット代が加わる形になることが多いようです。ガットの品番や店舗によって価格は異なるため、複数の候補を比較しておくと予算感をつかみやすくなります。
お店選びでは、価格だけでなく、対応の早さや張り替えの仕上がりも意外と重要なポイントです。大会前などお急ぎの場合は、即日対応が可能かどうかを事前に確認しておくと安心です。また、通販でガットだけを購入し、近所のショップに持ち込んで張り替えを依頼するという方法を取っている人も少なくありません。
自分で張り替える「セルフストリンギング」に挑戦する人もいますが、専用のストリングマシンや技術が必要になるため、最初のうちはお店に依頼しながら、ガットの選び方やテンションの感覚をつかんでいくのがおすすめです。慣れてきてから自分で挑戦するかどうかを検討しても遅くはありません。
大会に出場する機会が多い人や、チームの主力として試合に出続ける立場の人は、張り替え済みのラケットをもう1本、予備として用意しておくという考え方も検討する価値があります。試合中にガットが切れてしまっても、予備のラケットにすぐ持ち替えられれば、プレーを大きく中断せずに済みます。部活動やクラブチームによっては、こうした予備ラケットの準備をルール上推奨している場合もあるようです。
部員数の多い部活動やクラブチームでは、まとめてガットを購入したり、顧問やコーチが簡単なストリングマシンを用意して部内で張り替えに対応したりしているケースも見られます。人数が多いほど1人あたりのコストを抑えられる可能性があるため、所属しているチームがある場合は、個人で毎回お店に依頼する以外の選択肢がないか、一度確認してみるのもよいでしょう。
最後に、張り替え後しばらくは打球感がいつもと違って感じられることがある、という点も知っておくと安心です。新しいガットは前のガットとテンションの感じ方や打球音がわずかに異なることがあり、最初の数回は違和感を覚える人もいるとされています。数回打ち込むうちになじんでくることが多いため、張り替え直後の数球だけで「合わない」と判断せず、少し使い続けてから感触を確かめてみることをおすすめします。
よくある質問
Qガットはどのくらいの頻度で張り替えればいいですか?
Aプレー頻度やプレースタイル、テンション設定によって大きく変わるため、一概には言えません。バドミントン界では「(張ってからの月数)×(週の練習日数)=25前後」という経験則が語られることがありますが、あくまで目安であり、正確な計算式ではないとされています。前回の張り替えからの期間と、記事内で紹介したサインの有無を合わせて判断することをおすすめします。
Q張り替えのサインが分かりにくいのですが、何を見ればいいですか?
A打球音の変化(高く澄んだ音から鈍い音へ)、見た目の毛羽立ちや色あせ、指で弾いたときのテンションの緩み、飛び方や打球感の変化の4つが代表的なサインとされています。どれか一つだけでなく、複数が重なって見えてきたタイミングで張り替えを検討するとよいでしょう。
Qガットが切れる前に張り替えるべきですか、それとも切れてから張り替えても問題ないですか?
A練習中であれば切れてから張り替えても大きな問題にはなりにくいですが、大会や大事な試合を控えている場合は、切れる前に余裕を持って張り替えておくほうが安心とされています。試合中に切れてしまうと、控えのラケットがない限りプレーを続けられなくなる可能性があります。
Q初心者でも高いガットを選んだほうがいいですか?
A必ずしもそうとは限りません。初めのうちは、この記事で紹介したような耐久性重視で価格を抑えたモデルから試し、プレースタイルが固まってきたら、コントロール性や反発力を重視したモデルへとステップアップしていくのでも十分間に合います。
Qテンションはどのくらいに設定すればいいですか?
Aラケットのフレームに推奨テンションの範囲が記載されていることが多いため、まずはその範囲内で設定するのが基本です。高めのテンションはコントロール性を重視する人に、低めのテンションは反発力を重視する人に向くとされていますが、感じ方には個人差があるため、お店のスタッフに相談しながら決めることをおすすめします。
Qガットの色によって性能は変わりますか?
A同じ品番・同じ太さのガットであれば、カラーの違いによる性能差は基本的にないとされています。カラーは主に見た目の好みで選んで問題ありませんが、購入時にはカラーによって価格が異なる場合があるため、その点は確認しておくとよいでしょう。
Q自分でガットを張り替えることはできますか?
A専用のストリングマシンと技術があれば可能ですが、初めのうちはお店に依頼するのが無難です。慣れないうちに自分で張り替えようとすると、テンションのムラやガットの傷みにつながる可能性があるとされています。まずはお店に依頼しながら、自分に合うガットやテンションの感覚をつかんでいくとよいでしょう。
関連記事



