ラリーのたびに感じる、着地の「ズシッ」とした衝撃。バドミントンは前後左右への切り返しやランジ(踏み込み動作)を何度も繰り返すスポーツで、そのたびに足には体重の何倍もの力がかかっているとされています。学生時代は気にならなかった着地の衝撃が、社会人になって久しぶりにコートに立つようになったとたん、膝や足の重さとして感じられるようになった、という人も少なくないようです。とはいえ、シューズ選びの基準がよく分からないまま「なんとなく見た目が好みだから」で選んでしまっている人も多いのではないでしょうか。この記事では、バドミントンシューズの「クッション性」に焦点を当て、ミッドソール素材や重量、カットの高さといった読み解き方を整理しました。最後には、実際に候補になりやすい4足も比較して紹介します。
この記事でわかること
- バドミントンでクッション性が重要視される理由
- クッション性を左右する4つのポイント
- こんな人はクッション性重視のシューズが向いている
- 選び方の3ステップ
- クッション性重視のバドミントンシューズ4選
- サイズ選びで失敗しないために
最終更新:
クッション性重視のバドミントンシューズ4選
ここからは実際の候補です。前提として、これらのシューズを履けば膝や足の痛みが必ず解消する、という話ではありません。いずれもメーカーの商品ページ上で「クッション性」「衝撃吸収」を訴求している、あるいはそれに関連する独自技術を採用しているモデルの中から、価格帯やブランドの異なる4足を選びました。価格は記事作成時点の参考価格で、変動する場合があります。購入前に商品ページで最新の価格・在庫・サイズ/カラーを確認してください。
4足を並べると、価格帯とクッション技術へのアプローチの違いが見えてきます。パワークッション65Z4メンは長年販売されている定番モデル、パワークッション88ダイヤルはBOAダイヤルによるフィット調整を武器にした上位モデル、コンフォートZはクッション性向上を訴求しながら価格を抑えたモデル、ウエーブファング3はミズノ独自のクッション技術を採用した選択肢という位置づけです。
どれが合うかは、予算や求めるフィット感によって変わります。まずは定番モデルから試したいなら1本目、フィット調整のしやすさも重視したいなら2本目、コストを抑えつつクッション性を試したいなら3本目、ヨネックス以外のブランドも比較したいなら4本目、という選び方をすると失敗しにくいでしょう。価格・仕様は変動するため、購入前に必ず商品ページで最新情報を確認してください。
なお、今回はヨネックスとミズノの2ブランドから選びましたが、他にもさまざまなメーカーからバドミントンシューズが販売されています。ブランドごとに足型の設計やクッション技術へのアプローチは異なるため、この記事で紹介した「ミッドソール素材」「重量」「カットの高さ」「インソール」という4つの基準を参考にしながら、他のモデルもあわせて比較してみることをおすすめします。
価格だけで比べると、コンフォートZがもっとも手が届きやすく見えるかもしれません。ただし、シューズは価格が安いほど劣っているというものでもなく、各モデルはそれぞれ異なる利用シーンを想定して設計されているとされています。週にどれくらいの頻度でコートに立つのか、大会に出場する機会があるのかといった自分の使い方を踏まえたうえで、価格とクッション性のバランスが取れた1足を選ぶことをおすすめします。
■ スペック比較表
| 商品 | ヨネックス YONEX バドミントンシューズ パワークッ… | ヨネックス YONEX バドミントンシューズ パワークッ… | ヨネックス YONEX バドミントンシューズ パワークッ… | ミズノ MIZUNO バドミントンシューズ ウエーブファ… |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 14,960円 | 15,840円(メーカー希望小売価格19,800円) | 11,616円(メーカー希望小売価格19,360円) | 13,640円(メーカー希望小売価格17,050円) |
| 品番 | SHB65Z4M1 | SHB88D3-615 | SHBCFZ3-239 | 71GA261301 |
| カラー | (011) ホワイト | ホワイト/イエロー(615) | ダークレッド(239)、ダークグレー(144)など | (01) ホワイト×レッド |
| サイズ | 22.0〜29.5cm(一部サイズは売り切れの場合あり) | 22.0〜29.0cm | 22.0〜29.0cm | 22.5〜29.0cm |
| 幅 | 3E | 3E | 3E | 3E相当 |
| カット | ローカット | ローカット | ローカット | — |
| 用途 | バドミントン | — | — | — |
| 素材 | — | アッパー:合成繊維/ミッドソール:合成樹脂/アウトソール:ゴム底 | — | 甲材:人工皮革・合成繊維/底材:合成底 |
| TECHNOLOGY | — | パワークッションプラス、BOAフィットシステム、インナーブーティー構造、シンクロフィットインソール ほか | パワークッションプラス、フェザーバウンスフォーム、パワーカーボンドライブ ほか | MIZUNO WAVE、MIZUNO ENERZY CORE、PoWnCe、XG RUBBER、V4IC X、MIZUNO ENERZY xpインソール |
| 重量 | — | — | 約330g(26.0cm片方) | 約335g(27.0cm片方) |
| 認証 | — | — | 日本バドミントン協会審査合格品 | 日本バドミントン協会検定合格品 |
| 生産国 | — | — | — | ベトナム |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
※ 価格・在庫は変動します。最新情報は各ストアでご確認ください。当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。
バドミントンでクッション性が重要視される理由
バドミントンは、コート上を前後左右に激しく動きながら、ジャンプやランジを繰り返すスポーツです。特にラリー中の急な切り返しや後方への踏み込みでは、体重の何倍もの力が一瞬で足にかかっているとされ、この着地の衝撃をシューズがどう受け止めるかによって、プレー後の疲労感や翌日の足の重さが変わってくると言われています。
「クッション性」と聞くと、ふかふかで柔らかいシューズを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、バドミントンシューズにおけるクッション性は、単に柔らかさだけを指す言葉ではありません。着地の衝撃を吸収しながらも、次の一歩を踏み出すための反発力を残しておく、という相反する2つの性能のバランスを取ることが求められます。柔らかすぎるソールは、衝撃を吸収する一方で足元が沈み込みやすくなり、素早い切り返しがしにくくなることもあると言われています。
とはいえ、この記事は「クッション性の高いシューズを履けば膝や足の痛みが必ず解消する」と断定するものではありません。膝や足への負担の感じ方には、体重や普段の練習量、フォームの癖、さらにはプレーするコートの床材によっても個人差があるとされ、シューズだけがすべてを解決してくれるわけではないためです。あくまで、負担を軽減するための選択肢のひとつとして、クッション性という観点からシューズを見る視点を整理していきます。
特に、社会人になってから久しぶりにバドミントンを再開した人や、週末に趣味として楽しんでいる人にとっては、学生時代のような回復力を期待しにくくなっていることもあります。膝や足首に不安を感じ始めたタイミングで、クッション性を意識したシューズ選びに切り替えるという人も少なくないようです。
一方で、クッション性を重視しすぎるあまり、フットワークのキレを犠牲にしてしまっては本末転倒です。この記事では、クッション性と操作性のバランスをどう見極めるか、という視点も含めて選び方を整理していきます。
プレーするコートの環境についても触れておきます。体育館の床は木製が中心ですが、施設によってはビニール系のシートが敷かれた簡易的な床のところもあります。木製の床であっても、建物の築年数によって沈み込みが少なくなり、想像以上に硬く感じられることがあるとも言われています。普段利用している体育館の床の状態を思い浮かべながら、シューズ側で補うべきクッション性を考えてみるのもひとつの視点です。
また、シューズのクッション性は「新品のときが最も高い」という点も覚えておきたいポイントです。購入直後はクッション材が最も反発力を保っている状態にあるとされ、使用を重ねるにつれて徐々に性能が落ちていくとされています。この記事の後半では、クッション性をできるだけ長持ちさせるためのお手入れや、買い替えの目安についても触れています。
この記事のスタンス
シューズの機能については、メーカーの商品ページに記載されている内容をもとに「〜とされる」という表現にとどめています。着地の衝撃の感じ方や、膝・足への負担のかかり方には体重や関節の状態、フォームによる個人差が大きく、効果を断定できるものではないためです。膝や足に痛みが続いている場合は、シューズ選びだけに頼らず、購入前に医師や専門家に相談することをおすすめします。
クッション性を左右する4つのポイント
シューズの商品ページを開くと、ミッドソールの素材名や独自のフィット構造など、聞き慣れない言葉が並んでいます。すべてを覚える必要はありませんが、クッション性に関わる要素として「ミッドソール素材」「重量」「カットの高さ」「インソール」の4つを押さえておくと、商品ページの情報が読み解きやすくなります。
これら4つの要素は互いに関係し合っています。クッション性を高めるためにミッドソールを厚くすると重量が増えやすくなり、逆に軽さを追求するとクッション材が薄くなりやすい、という具合です。すべてを最高水準で満たすシューズは少なく、多くのモデルは「安定感重視」「フィット感重視」「コストパフォーマンス重視」など、どこかに軸を置いた設計になっていると考えるとわかりやすくなります。
また、同じブランドの中でも、上位モデルほど新しい世代の素材を採用している傾向があり、価格差の理由のひとつになっています。とはいえ、上位モデルが必ずしもすべての人に最適というわけではなく、価格が上がる分だけ機能も足し算されていくため、自分が本当に必要としている機能かどうかを見極めることが大切です。
なお、クッション性を数値やグラム数だけで単純比較することは難しいという点にも触れておきます。同じ「パワークッション」という名称を採用していても、モデルによって配合や厚みの設計は異なるとされ、多くの商品ページには具体的な衝撃吸収率のような数値までは記載されていません。したがって、この記事でも「〇〇%衝撃を軽減する」といった断定は避け、あくまで技術の傾向として紹介しています。
カタログスペックだけで判断が難しい部分は、実際に購入した人のレビューが参考になることもあります。ただし、レビューに書かれている「柔らかい」「硬い」といった感想は、その人の体重やそれまで履いていたシューズとの比較によるところが大きく、必ずしも自分に当てはまるとは限りません。複数のレビューに目を通し、共通して言及されている点を参考にする程度にとどめておくのが無難です。
■ ミッドソール素材
クッション性の核となるのが、靴底の中間部分(ミッドソール)に使われている素材です。ヨネックスは「パワークッション」、上位モデルではさらに改良された「パワークッションプラス」を採用しているとされ、ミズノは波形構造の「ミズノウェーブ」に加え、「ミズノエナジーコア」「V4IC X」といった素材を組み合わせているとされています。名称は異なりますが、いずれも着地の衝撃を吸収しながら反発力を残すことを狙った素材である点は共通しています。どちらの技術も、素材の配合や厚みを調整することでモデルごとに異なる硬さ・柔らかさに仕上げられているとされ、同じブランドの中でも履き比べると印象が変わることがあります。
■ 重量
重量は片足あたりおおよそ300〜340g程度に収まるモデルが多いようです。クッション材を厚くするほど重量は増えやすい傾向があるとされ、逆に軽量性を追求したモデルはクッション材を薄くしている場合があります。長時間のプレーでは、わずかな重量の違いが疲労感の差につながることもあると言われています。商品ページに重量表記がない場合は、店頭で実際に手に取って他のモデルと比べてみるのもひとつの方法です。
■ カットの高さ
バドミントンシューズの多くはローカット、または足首をやや覆う設計になっています。カットが高いモデルほど足首まわりの安定感を得やすいとされる一方、可動域は狭くなる傾向があります。クッション性の高さと足首のサポート力は必ずしも比例しないため、別の観点として確認しておくとよいでしょう。足首の可動域をどれだけ必要とするかは、レシーブやネット前での低い姿勢の多さなど、プレースタイルによっても変わってくると考えられます。
■ インソール(中敷き)
ミッドソールとは別に、インソールにも独自のクッション素材が使われていることがあります。取り外し可能なタイプであれば、消耗してきたときに交換したり、自分の足に合った市販のインソールに入れ替えたりすることもできます。ミズノの「ミズノエナジーxpインソール」のように、インソール単体でも高い反発性を訴求しているモデルもあります。蒸れが気になる場合は、通気性を重視した別売りのインソールに交換することで、クッション性以外の快適さを高められることもあります。
こんな人はクッション性重視のシューズが向いている
クッション性を重視したシューズは、すべてのプレーヤーに一様におすすめできるわけではありません。プレースタイルや体格、練習頻度によって、クッション性を優先すべきかどうかは変わってきます。ここでは、クッション性重視のシューズが候補になりやすいタイプを整理しました。
これらに複数当てはまる人ほど、クッション性を最優先の基準として選んでも失敗しにくいと考えられます。反対に、当てはまる項目が少ない場合は、クッション性以外の要素(軽さ、価格、デザインなど)を優先して選んでも問題ないでしょう。自分の状況を客観的に振り返ってみることが、遠回りに見えて実は近道になります。
反対に、フットワークの速さや踏み込みの鋭さを最優先したいトップレベルの競技者にとっては、クッション性よりも軽さや接地感を重視したモデルのほうが合っている場合もあります。自分がどちらの要素をより重視したいのか、一度整理してから商品を探し始めると、選択肢を絞り込みやすくなります。
■ 練習・試合の頻度が高い人
週に数回以上コートに立つ人は、それだけ着地の回数も増えるため、クッション材による負担軽減の効果を実感しやすいとされています。特に平日の練習に加えて週末に試合や練習会に参加するような人は、足への蓄積疲労を意識しておきたいところです。1回あたりの練習時間が長いサークルや部活動に所属している人も同様に、クッション性のあるモデルからメリットを得やすい傾向があると考えられます。
■ 体重がやや重めの人
着地時にかかる衝撃は体重に比例して大きくなるとされ、体格のしっかりした選手ほどクッション性の高いモデルからメリットを感じやすいと言われています。
■ 膝や足首に不安がある人
過去に膝や足首を痛めた経験がある人、加齢とともに関節への負担が気になり始めた人は、衝撃吸収を重視したモデルを検討する価値があるとされています。ただし、痛みが続いている場合はシューズ選びだけに頼らず、専門家に相談することをおすすめします。
■ 硬いコートでプレーする機会が多い人
コートの床材によっても足への負担は変わってくるとされています。コンクリートに近い硬さの床や、クッション性の低い簡易施設で練習する機会が多い人ほど、シューズ側でのクッション性を意識しておくと安心感があります。
■ ジュニア〜バドミントンを始めたばかりの人
運動を始めたばかりの時期は、着地の衝撃をうまく分散させる体の使い方がまだ身についていないことがあるとされています。特にジュニア選手は成長期にあり、骨や関節への配慮も必要になるため、クッション性を意識したモデルを検討する価値があると考えられます。
選び方の3ステップ
ここまでの内容を踏まえて、実際にシューズを選ぶ手順を3つのステップに整理しました。専門用語に振り回されず、順を追って絞り込んでいくことをおすすめします。
- 1自分がクッション性をどれくらい重視すべきかを整理する。練習頻度、体重、過去のケガの経験、プレーするコートの環境を振り返り、前の章で紹介した「クッション性重視のシューズが向いている人」に当てはまる項目が多いほど、クッション性を優先した選び方が向いているといえます。
- 2候補となるブランド・モデルを2〜3足リストアップする。ヨネックスであれば「パワークッション」を冠したモデル、ミズノであれば「ウエーブ」を採用したモデルというように、メーカーの技術名を手がかりに候補を絞り込みます。価格帯や重量も合わせて比較しておくと、後の判断がしやすくなります。
- 3可能であれば試し履きをして、軽く踏み込んでみる。カタログスペックだけでは、実際の沈み込み方や反発の感じ方までは分かりません。スポーツ用品店で試し履きができる場合は、普段の練習で使っている靴下を持参し、軽くジャンプや踏み込みの動作をして確かめてみることをおすすめします。試着が難しい場合は、体格や目的が近い人のレビューを参考にするのもひとつの方法です。
- 4最後に予算とのバランスを確認する。クッション性を高める機構やダイヤル式のフィット調整が加わるほど、価格は上がりやすい傾向があります。最初の1足であれば無理に最上位モデルを選ぶ必要はなく、練習頻度や予算に見合った価格帯の中から、この記事で紹介した基準に沿って選ぶだけでも十分に失敗を減らせるはずです。
試し履きは夕方以降がおすすめ
足は日中の活動によってわずかにむくみ、夕方には朝よりもサイズがやや大きくなる傾向があると言われています。特に通販での購入を検討している場合、試し履きができるタイミングがあるなら、夕方以降に試すと実際の使用感に近い感覚をつかみやすくなります。
サイズ選びで失敗しないために
クッション性の高いシューズほど、足入れの感覚が普段のスニーカーと異なることがあります。サイズ選びのポイントを押さえておくと、通販で購入する場合の失敗を減らしやすくなります。
ヨネックスやミズノのバドミントンシューズは、多くのモデルが3E相当のやや幅広な設計になっているとされています。とはいえ、BOAダイヤルのようなフィット調整機構があるモデルと、通常の紐タイプのモデルとでは、同じサイズ表記でも足入れの感覚が変わってくることがあります。可能であれば、商品ページのサイズ表や口コミを確認し、普段のスニーカーのサイズ感と比較しておくと安心です。
足の幅(ウィズ)についても触れておきます。3E相当というのはあくまで一般的な目安であり、実際の幅の感じ方は足の甲の高さや指の広がり方によっても変わってくるとされています。足幅が特に狭い、あるいは特に広いと感じたことがある人は、購入前にメーカーごとのラスト(木型)の傾向について、口コミなどで確認しておくとミスマッチを減らしやすくなります。
通販で購入する場合は、返品・交換のポリシーを事前に確認しておくことも大切です。一度も試着せずに購入すると、届いてから「思っていたサイズ感と違った」と感じることも珍しくありません。店舗によってはサイズ交換に対応している場合もあるため、購入前に条件を確認しておくと安心して注文できます。
成長期の中学生・高校生がジュニア用として購入する場合は、購入時点でジャストサイズを選ぶと、半年後には窮屈になっている可能性もあります。とはいえ、大きすぎるサイズを選ぶと足の中で動いてしまい、かえってクッション性能を十分に発揮できないこともあるとされています。成長期であることを踏まえつつも、まずは今の足に合ったサイズを基準に選ぶことをおすすめします。
左右で足のサイズがわずかに異なる人も少なくないとされています。通販で購入する際は、大きいほうの足に合わせてサイズを選び、小さいほうの足には厚めの靴下やインソールで調整するという方法が一般的です。試し履きができる場合は、必ず両足とも履いてから歩いたり軽く踏み込んだりして確認することをおすすめします。
複数のブランドを試したことがある人であれば、自分の足に合うメーカーの傾向をつかんでおくと、次回以降のシューズ選びがぐっと楽になります。同じ「25.0cm」表記でも、メーカーが変わると実際のフィット感はかなり違って感じられることがあるためです。シューレース(靴ひも)の締め方によっても足入れの印象は変わるため、購入後は自分に合った締め方を見つけておくとよいでしょう。
長く使うためのお手入れと買い替えの目安
クッション性は使い続けるうちに徐々に失われていくものです。シューズそのものの性能だけでなく、使い方やお手入れの仕方によっても、クッション性を保てる期間は変わってくるとされています。せっかくクッション性を重視して選んだ1足も、状態を把握しないまま履き続けていては、本来の性能を発揮しにくくなってしまいます。
ミッドソールのクッション材は、使用頻度に応じて徐々に反発力が落ちていくとされています。目安として、週2〜3回程度の練習であれば半年〜1年ほどで「なんとなく着地が硬く感じる」「以前より疲れやすい」と感じ始める人が多いとされています。見た目のすり減りだけでは判断しにくい部分だからこそ、体感の変化を買い替えのサインとして意識しておくとよいでしょう。
アウターソールの溝(トレッドパターン)の消耗も、クッション性とは別に注意しておきたいポイントです。特につま先や母趾球(親指の付け根)のあたりは、踏み込み動作で摩耗が早い部分とされています。溝が浅くなってきたと感じたら、グリップ力の低下とあわせてクッション性の変化にも目を向けてみてください。
保管方法にも触れておきます。汗を吸ったまま袋に入れっぱなしにすると、雑菌の繁殖や素材の劣化につながりやすいとされています。練習後は風通しの良い場所で乾かし、複数の練習を掛け持ちしている人は、2足を交互に履くローテーションを組むこともクッション材の回復時間を確保するうえで役立つとされています。
取り外し可能なインソールを採用しているモデルであれば、インソールだけを定期的に交換するという方法もあります。ミッドソール本体を交換することはできませんが、インソールを新しくするだけでも足あたりの印象が変わり、クッション性の低下をある程度補えると言われています。買い替え前の応急的な対処として覚えておくとよいでしょう。
練習後のセルフチェックの習慣についても触れておきます。練習の終わりに軽くシューズを脱いで足の裏や指の状態を確認する習慣をつけておくと、マメや違和感の早期発見につながります。シューズが原因なのか、フォームや練習量が原因なのかを見極めるためにも、日頃から自分の足とシューズの状態を観察しておくことをおすすめします。
最後に、道具の状態を把握しておくことは、「今の違和感がシューズの消耗によるものなのか、フォームや体調によるものなのか」を切り分ける手がかりにもなります。クッション性の変化に気づけるようになると、次の買い替えのタイミングも判断しやすくなるはずです。
よくある質問
Qクッション性が高いシューズは重量も重くなりますか?
Aクッション材を増やす分だけ重量が増えやすい傾向はあるとされています。ただし近年は軽量なクッション素材の開発が進んでおり、ミズノの「PoWnCe」のように、反発性を保ちながら軽量化を図った素材を採用しているモデルも登場しています。商品ページに重量の記載があれば、同じブランドの他モデルと比較してみると目安になります。
Q膝が痛いのですが、シューズを変えれば改善しますか?
Aシューズを見直すことで着地の衝撃が和らぎ、負担が軽減される可能性はあるとされていますが、痛みの原因はフォームや練習量、既往症などさまざまです。シューズだけで必ず改善するとは言い切れないため、痛みが続く場合は整形外科やスポーツ専門の医療機関に相談することをおすすめします。
Q初心者でもクッション性重視のモデルを選んでいいですか?
A問題ありません。特に運動習慣が久しぶりの人や、週末だけプレーする人にとっては、クッション性を重視したモデルのほうが足への負担を抑えやすいとされています。価格を抑えたい場合は、この記事で紹介したコンフォートZのような比較的手が届きやすい価格帯のモデルから試すのもひとつの方法です。
Qヨネックスとミズノ、どちらのクッション性が優れていますか?
Aどちらが優れているとは一概には言えません。ヨネックスは「パワークッション」シリーズ、ミズノは「ミズノウェーブ」と「ミズノエナジーコア」の組み合わせというように、クッション性への考え方や技術のアプローチが異なります。実際に履いた際の感じ方には個人差があるため、可能であれば両方を試し履きして比較することをおすすめします。
Qシューズの寿命はどのくらいですか?
A目安として、週2〜3回程度の練習であれば半年〜1年ほどでクッション材の反発力が落ちてくることが多いとされています。見た目のすり減りが分かりにくいため、着地の硬さや疲れやすさの変化を買い替えのサインとして意識しておくとよいでしょう。
QBOAダイヤル搭載モデルはお手入れの方法が違いますか?
A基本的なお手入れ方法は紐タイプのモデルと大きく変わりません。ただし、ダイヤル部分に砂や汚れが詰まると回転が硬くなることがあるとされているため、練習後に軽く拭き取っておくと長く使いやすくなります。
Q予算はどれくらい見ておけばいいですか?
A今回紹介したクッション性重視のモデルであれば、11,000円台から16,000円程度の範囲で選択肢が揃います。BOAダイヤルなどの特別なフィット機構が搭載されたモデルほど価格も上がりやすい傾向があります。最初の1足であれば、無理に最上位モデルを選ぶ必要はなく、まずは自分の使用頻度や予算に合ったモデルを優先して選ぶのがおすすめです。
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