練習や試合を終えてスパイクを脱いだとき、泥がこびりついていたり、袋の中から独特のにおいが漂ってきたりして、げんなりした経験はないでしょうか。「そのうち洗おう」と思いながら玄関に置きっぱなしにしているうちに、革がひび割れてきたり、消臭スプレーではもう追いつかないくらいの臭いになってしまったりすることも珍しくありません。スパイクは決して安い買い物ではなく、選手にとっては足に合った1足を長く使い続けたい道具でもあります。この記事では、サッカースパイクのお手入れを「汚れ落とし」「消臭」「皮革ケア」の3つの役割に分けて、それぞれ何を基準に用品を選べばよいかをやさしく整理しました。最後には、実際に候補になりやすいお手入れ用品4点も比較しています。
この記事でわかること
- スパイクの汚れや臭いを放置すると、道具はどうなるのか
- お手入れは「汚れ落とし」「消臭」「皮革ケア」の3つに分けて考える
- 「汚れ落とし」用品の選び方 — クリーナーのタイプを知る
- 「消臭」用品の選び方 — スプレー・パウダー・乾燥剤の違い
- 「皮革ケア(保革)」用品の選び方 — 天然皮革と人工皮革で変わること
- 正しいお手入れの手順
最終更新:
サッカースパイクのお手入れ用品おすすめ4選
ここからは実際の候補です。前提として、これらを使えば必ずスパイクが長持ちする、という話ではありません。汚れ落とし・消臭・皮革ケアという3つの役割をバランスよくカバーできるよう、それぞれ異なる強みを持つ4点を選びました。価格は記事作成時点の参考価格で、セール状況や送料によって変動する場合があります。購入前に商品ページで最新の価格・在庫を確認してください。
4点を並べると、役割と価格帯で立ち位置がはっきり分かれているのが分かります。ミズノのケアセットは汚れ落とし・保革・ブラシが揃ったオールインワン型、ガビックは合成素材向けの専用クリーナー、久光製薬のブテナロックは消臭・除菌に特化したスプレー、コロンブスのネオクリーナーは手頃な下処理用クリーナーという位置づけです。
どれを選ぶかは、今すでに持っている用品や、何に一番困っているかによって変わります。これから最初のお手入れ用品を揃えるならミズノのセットから、においの悩みが一番強いならブテナロックを、すでにクリーナーは持っていて追加で保革や消臭を足したいなら、それぞれの単品を必要な分だけ買い足す、という選び方をすると無駄が出にくいでしょう。
価格だけで見ると、コロンブスのネオクリーナーが圧倒的に手頃に見えるかもしれません。ただしこの商品は消臭・保革の機能を持たない下処理用クリーナーである点は押さえておいてください。逆に、ミズノのセットは初期費用こそやや高めですが、3つの役割のうち2つ(汚れ落とし・保革)を一度にカバーできるため、単品を個別に揃えるより結果的に割安になるケースもあります。
今回紹介した4点はいずれも、商品ページ上で対応素材や使用方法が具体的に明記されているものを中心に選びました。とはいえ、スパイクの素材やメーカーによって相性には個人差があります。可能であれば、購入前に自分のスパイクの素材(天然皮革か人工皮革か)を確認し、対応素材の記載と照らし合わせてから選ぶことをおすすめします。
購入のタイミングとしては、シーズン始めにまとめて揃えるという方法のほかに、1つずつ使い切ったタイミングで買い足していく方法もあります。特にクリーナーやスプレーは使用頻度によって減りの早さが変わるため、最初から大容量やまとめ買いを選ぶよりも、まずは通常サイズを1つ試してみて、自分がどのくらいのペースで使い切るかを把握してから、次の購入量を決めるという進め方のほうが無駄が出にくいでしょう。
プレゼントとして贈る場合は、無香料タイプや幅広い素材に対応したセット品を選んでおくと、相手のスパイクの素材を細かく確認できなくても失敗しにくくなります。逆に、自分自身で使うために選ぶ場合は、今持っているスパイクの素材やこれまでのお手入れの悩みに合わせて、4点の中から必要な役割のものをピンポイントで選ぶほうが満足度は高くなりやすいでしょう。
■ スペック比較表
| 商品 | ミズノ(MIZUNO) ZERO+ シューズケアキット … | ガビック(GAViC) シューズクリーナー GC1316 | 久光製薬 ブテナロック 除菌抗菌スプレー 180ml | コロンブス(COLUMBUS) ネオクリーナー neoc… |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 1,485円 | 1,089円 | 1,100円 | 330円 |
| セット内容 | シューズクリーナー30g/シューズコンディショナー30g/シューズケアブラシ | — | — | — |
| 素材(クリーナー・コンディショナー) | 90%天然由来成分(水を含む、目安) | — | — | — |
| ブラシ | 毛:豚毛/持ち手:木製 | — | — | — |
| 香り | 無香料 | — | せっけんの香り(微香性) | — |
| 対応素材 | 天然皮革・人工皮革 | 合成皮革・合成繊維 | — | — |
| 原産国 | クリーナー・コンディショナーは日本製、ブラシは中国製 | 日本製 | 日本製 | — |
| 内容量 | — | 220ml(目安) | 180ml | 50g |
| タイプ | — | 泡(フォーム)タイプ | スプレー | クリームタイプ |
| 抗菌持続時間の目安 | — | — | 約18時間 | — |
| 主な用途 | — | — | — | 泥汚れなどの下処理・シューズクリーム前の汚れ落とし |
| ブランド | — | — | — | コロンブス(COLUMBUS) |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
※ 価格・在庫は変動します。最新情報は各ストアでご確認ください。当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。
スパイクの汚れや臭いを放置すると、道具はどうなるのか
サッカーというスポーツの性質上、スパイクが泥や芝の汚れで真っ黒になるのは、ある意味では避けられないことです。だからこそ「多少汚れていても仕方ない」「洗ってもすぐ汚れるから意味がない」と考えて、お手入れを後回しにしてしまう人も少なくありません。ですが、汚れや湿気をそのままにしておくと、道具そのものの寿命にも影響が出やすいと言われています。
泥や汗を含んだまま放置されたスパイクは、乾く過程で革やアッパー素材が硬くなったり、型崩れを起こしたりすることがあるとされています。特に天然皮革を使ったモデルは、水分と汚れが同時に付着した状態が続くと、ひび割れやシワの原因になりやすいと言われており、天日干しでの急激な乾燥もあまり良くないとされています。人工皮革や合成繊維のモデルであっても、泥汚れをそのままにしておくと生地の目に汚れが入り込み、通気性が落ちてムレやすくなることもあります。
においについても同様です。運動中にかいた汗や泥に含まれる水分は、スパイクの中で雑菌が繁殖する温床になりやすいとされています。一度強いにおいがついてしまうと、外側だけ拭いても解消しにくく、消臭スプレーを吹きかけても一時的にごまかせるだけで、根本的な対策にはなりにくいという声もあります。特に成長期の子どもや部活動で毎日のように練習する人は、スパイクの中が蒸れやすく、においの悩みを抱えやすい傾向があります。
こうした背景から、この記事では「お手入れをすれば絶対に長持ちする」というような断定的な書き方はしません。道具の寿命には使用頻度やプレーする環境(土のグラウンドか、人工芝か)、そもそもの素材による個体差も大きく影響するためです。その代わり、お手入れ用品にはどのような種類があり、それぞれが何のためのものなのかを、できるだけ具体的に説明していきます。
なお、この記事で扱うのは主に大人・ジュニアを問わず使われる「サッカースパイク(固定式・取り替え式スタッド)」のお手入れ用品です。トレーニングシューズやフットサルシューズにも共通して使える用品が多いですが、スパイクの底にあるスタッド部分のケアや、屋内シューズ特有の汚れについては触れていません。あくまで日常的な泥汚れ・臭い対策・皮革ケアを中心にまとめている点をご了承ください。
見落とされがちですが、汚れの放置はプレー面にも影響することがあると言われています。アッパーに泥がこびりついたまま乾くと生地がわずかに硬化し、ボールタッチの感覚が変わったと感じる選手もいるようです。またスタッド周辺に泥が固まって残っていると、グラウンドの種類によってはグリップ力が本来より落ちる場合があるとも言われています。お手入れは見た目をきれいに保つためだけでなく、道具本来の性能を保つための作業でもあると捉えると、続けるモチベーションにもつながりやすくなります。
この記事のスタンス
商品ごとの特徴については「〜とされる」「〜と言われている」という表現にとどめています。お手入れの効果は使用頻度や保管環境によって差が出るため、断定できるものではないためです。あくまで用品選びの判断材料として使ってください。
お手入れは「汚れ落とし」「消臭」「皮革ケア」の3つに分けて考える
スパイクのお手入れ用品と一口に言っても、店頭やネット通販に並ぶ商品はかなり種類が豊富です。クリーナー、コンディショナー、消臭スプレー、乾燥剤つきシューズキーパーなど、名前だけを見ても何がどう違うのか分かりにくいと感じる人も多いのではないでしょうか。まずは役割ごとに整理すると、迷わず選びやすくなります。
サッカースパイクのお手入れ用品は、大きく分けて「汚れ落とし」「消臭」「皮革ケア(保革)」の3つの役割に分類できます。汚れ落としは文字どおり泥や砂などの表面的な汚れを取り除くための用品で、クリーナーやブラシが該当します。消臭は雑菌の繁殖を抑えたりにおいの成分を分解したりする用品で、スプレーやパウダー、乾燥剤タイプがあります。皮革ケアは、革の乾燥やひび割れを防ぎ、しなやかさを保つための用品で、コンディショナーやオイルが代表的です。
この3つは、それぞれ役割が異なるため、1つの用品だけですべてをカバーできるとは限りません。「クリーナーを買ったのに臭いが取れない」という声を見かけることがありますが、これはクリーナーが汚れ落とし専用で、消臭効果を主目的としていない製品であるケースが多いためです。逆に、消臭スプレーだけを使い続けても、泥汚れ自体は落ちないため、汚れが蓄積して素材の劣化を早めてしまうこともあります。
とはいえ、必ずしも3種類すべてを別々に揃える必要があるわけではありません。後述するように、クリーナーとコンディショナー、ブラシがセットになったオールインワン型の商品もあり、これから道具を揃える人にとっては、まずセット品から始めるのも1つの合理的な選び方です。慣れてきて「もっと消臭に特化したい」「もっと保革を重視したい」と感じるようになってから、単品で買い足していくという順番でも十分間に合います。
商品ページを見る際は、パッケージや説明文に「対応素材」「使用目的」がどう書かれているかを確認する癖をつけておくと選びやすくなります。たとえば「合成皮革・合成繊維専用」と書かれていれば汚れ落とし寄りの製品、「保革」「コンディショニング」という言葉があれば皮革ケア寄りの製品、「抗菌」「除菌」「消臭」とあれば消臭寄りの製品と、おおよその役割を見分けられます。この3つのキーワードを意識するだけで、通販サイトで似たような商品名が並んでいても迷いにくくなります。
「汚れ落とし」用品の選び方 — クリーナーのタイプを知る
汚れ落とし用のクリーナーには、大きく分けて「スプレー(泡)タイプ」と「クリームタイプ」があります。どちらも泥や砂の汚れを浮かせて落とすことを目的としていますが、使い勝手や向いている場面が少し異なります。
スプレー(泡)タイプは、スパイク全体に吹きかけて泡で汚れを浮かせ、ブラシや布で拭き取るタイプです。手軽に使えることが多く、練習後にサッと汚れを落としたいときに向いているとされています。合成皮革・合成繊維向けに作られている製品が多く、対応素材が商品ページに明記されていることが多いので、購入前に自分のスパイクの素材と照らし合わせて確認しておくと安心です。
クリームタイプは、少量を布やスポンジに取ってこすりつけるように使うタイプで、頑固な泥汚れの下処理や、シューズクリームを塗る前の準備として使われることが多いとされています。スプレータイプに比べると使用量を細かく調整しやすく、部分的に汚れがひどい箇所を重点的にケアしたいときに向いています。革製品ケア用品を長年手がけてきたメーカーの製品も多く、スパイク以外の革小物にも使い回せる場合があります。
どちらのタイプを選ぶにしても、汚れ落とし単体では専用のブラシがあると作業がしやすくなります。豚毛など柔らかめの毛を使ったブラシは、素材を傷めにくいとされ、泥を落としたあとの仕上げにも使いやすいとされています。ブラシが別売りの場合は、クリーナーと合わせて用意しておくと、お手入れの効率がぐっと上がります。
初めて使うクリーナーについては、目立たない部分で試してから全体に使うと安心です。素材によっては色落ちや変色が起こる場合があるとされており、特に濃色のスパイクに淡色系のクリーナーを使うときは注意が必要です。かかとの内側やタン(べろ)の裏側など、普段あまり見えない箇所に少量をつけて様子を見てから、問題がなければ全体に使うという手順を踏んでおくと、失敗を防ぎやすくなります。
汚れの状態によっても対処のしやすさは変わります。練習直後のまだ湿った泥は、乾いた泥に比べて落としやすいとされ、時間が経って完全に乾いてしまうと、繊維の奥まで入り込んでクリーナーだけでは落としきれない場合もあります。理想を言えば練習後できるだけ早いタイミングで、簡単な泥落としだけでも済ませておくと、あとからのクリーナーでのお手入れが格段に楽になります。忙しくてすぐには対応できない日は、せめて陰干しだけして、翌日以降にまとめてクリーナーを使うといった工夫でも十分です。
「消臭」用品の選び方 — スプレー・パウダー・乾燥剤の違い
消臭用品は、におい対策の中でもアプローチの仕方によっていくつかのタイプに分かれます。それぞれ得意な場面が異なるため、自分の悩みに合わせて選ぶことが大切です。
そもそもスパイクのにおいは、汗そのものよりも、汗や皮脂をエサにして増える雑菌が発するにおい成分が主な原因だとされています。運動中は足の裏に大量の汗をかき、通気性が限られたスパイクの中は温度・湿度ともに雑菌が繁殖しやすい環境になりやすいと言われています。つまり消臭用品を選ぶ際は「においを香りでごまかす」タイプなのか「雑菌の増殖そのものを抑える」タイプなのかを見分けることが、効果を実感できるかどうかの分かれ目になりやすいと考えられます。
スプレータイプは、練習後にスパイクの内側に直接吹きかけて使う手軽さが特徴です。除菌・抗菌成分を配合した製品が多く、雑菌の繁殖そのものを抑えることでにおいの元を減らすとされています。医薬品・衛生用品を手がけるメーカーの製品には、抗菌効果の持続時間や対応する菌種の数などが具体的に記載されているものもあり、選ぶ際の目安になります。
パウダータイプは、スパイクの中に振り入れて使うタイプで、湿気を吸収しながらにおいを抑える効果が期待できるとされています。スプレーのように液体が革に染み込む心配が少ないため、天然皮革のスパイクに使う際、素材への影響を気にする人に向いているという考え方もあります。ただし、使用後にパウダーが中に残るため、履く前に軽く払い落とす手間がかかる場合があります。
乾燥剤・シューズドライヤータイプは、竹炭など吸湿性のある素材を使ったキーパーを、使用後のスパイクに差し込んでおくタイプです。においの元となる湿気そのものを取り除くというアプローチのため、消臭と乾燥を同時に行いたい人に向いているとされています。即効性というよりは、日々の保管習慣として取り入れることで効果を感じやすいタイプと考えるとよいでしょう。
どのタイプが正解ということはなく、練習頻度が高くにおいの悩みが深刻な人はスプレーとシューズドライヤーを併用する、たまにしか使わない人はスプレーだけで様子を見る、といったように、自分の使用頻度に合わせて組み合わせを考えるのが現実的です。
また、消臭対策はスパイク側だけでなく、靴下やインソールとあわせて考えると効果を感じやすくなるとも言われています。速乾性や抗菌加工のある靴下に変える、インソールを定期的に取り外して陰干しするといった工夫も、スパイク本体の消臭用品と組み合わせることで、においの元を複数の方向から減らすことにつながります。用品選びと合わせて、身につけるものにも目を向けてみると、対策の幅が広がります。
「皮革ケア(保革)」用品の選び方 — 天然皮革と人工皮革で変わること
皮革ケア用品は、革の乾燥やひび割れを防ぎ、しなやかさを保つことを目的とした用品です。コンディショナーやオイルと呼ばれる製品が代表的で、天然皮革のスパイクを使っている人にとっては特に気になる項目です。
天然皮革(カンガルーレザーや牛革など)を使ったスパイクは、しなやかで足になじみやすいという特長がある一方、水分が抜けて乾燥すると硬くなったり、ひび割れたりしやすいと言われています。皮革ケア用品には、油分や保湿成分を補うことで、この乾燥を防ぐ役割があるとされています。クリーナーで汚れを落としたあとに使うことで、汚れと乾燥の両方から革を守るという考え方です。
人工皮革(合成皮革)のスパイクは、天然皮革ほど乾燥によるひび割れの心配は大きくないとされていますが、まったくケアが不要というわけではありません。汚れが表面に残ったままだと素材の劣化を早める可能性があるため、対応素材に「人工皮革」と明記されたコンディショナーやクリーナーを使うのが無難です。商品によっては天然皮革・人工皮革の両方に対応しているものもあり、購入前に確認しておくと選びやすくなります。
「そろそろ保革ケアをしたほうがよさそうだ」と判断する目安としては、表面のツヤが落ちてきた、触ったときにいつもより硬さを感じる、細かいシワが目立つようになってきた、といったサインが挙げられます。これらは天然皮革によく見られる変化とされ、コンディショナーを塗ることでツヤやしなやかさがある程度戻ることもあると言われています。逆に、これらのサインが出ていない段階で過剰に塗り込む必要はなく、様子を見ながら頻度を調整するくらいで十分です。
皮革ケア用品を選ぶ際は、汚れ落とし用のクリーナーとセットで販売されているかどうかも1つの判断材料になります。クリーナーで汚れを落とした直後は油分が抜けやすい状態になっているとも言われており、同じブランド・同じシリーズのコンディショナーを続けて使うことで、素材との相性を気にせずに一連のケアを完結させやすくなります。単品ずつ別ブランドで揃えるよりも、迷いを減らしたい人にはセット選びのほうが向いていることもあります。
皮革ケア用品を使う頻度については、毎回の練習後に必須というわけではなく、週1〜2回程度の使用を目安にしている商品説明も見られます。使いすぎるとベタつきの原因になることもあるとされているため、商品パッケージや説明書に記載された使用量・頻度の目安を参考にするのが安心です。
正しいお手入れの手順
ここまで紹介してきた3つの役割(汚れ落とし・消臭・皮革ケア)を踏まえて、実際にどの順番でお手入れを進めればよいかを整理しました。手順を知っておくと、せっかく買った用品を効果的に使いやすくなります。
一連の手順にかかる時間は、汚れの程度にもよりますが、慣れれば1足あたり10〜15分程度が目安になることが多いようです。乾燥だけは半日〜1日ほどかかるため、試合や練習の前日に慌てて洗うのではなく、使い終わったその日のうちに汚れ落としまで済ませておくと、次に履くときに乾いていないという事態を避けやすくなります。最初のうちは手順を1つずつ確認しながらで構いません。数回繰り返すうちに、自分なりのペースで無理なく続けられるようになっていきます。
- 1中敷きを取り外し、スパイク全体についた泥や砂を、乾いたブラシや布で軽く払い落とす。水を使う前にこの工程を挟んでおくと、泥水が生地の奥まで染み込みにくくなり、後の洗浄がしやすくなります。
- 2クリーナー(スプレーまたはクリーム)を使って、残った汚れを落とす。商品の使用方法に従い、ブラシや柔らかい布でやさしくこすり、泥や皮脂汚れを浮かせて拭き取ります。強くこすりすぎると素材を傷める場合があるため、力加減には注意してください。
- 3風通しの良い日陰で、自然乾燥させる。直射日光やドライヤーの熱風で急速に乾かすと、革が硬くなったり縮んだりすることがあるとされているため、時間はかかっても陰干しが基本です。新聞紙などを丸めて中に入れておくと、型崩れを防ぎながら湿気を吸い取りやすくなります。
- 4完全に乾いたら、必要に応じて消臭スプレーやパウダーでにおい対策を行う。生乾きの状態でスプレーを使うと、かえって雑菌が繁殖しやすくなる場合があるため、乾燥後に使うのが基本です。
- 5天然皮革・人工皮革に対応したコンディショナーを、週1〜2回程度を目安に薄く塗り込む。塗りすぎず、商品の説明書に記載された使用量を守ることが、ベタつきを防ぐポイントです。
洗濯機や食洗機は使わない
スパイクを丸ごと洗濯機に入れて洗う方法が紹介されることもありますが、スタッドやアッパー素材にダメージを与える可能性があるため、この記事ではおすすめしていません。基本は手洗い・陰干しで、専用のクリーナーやブラシを使ったケアを続けるほうが、長い目で見て道具を長持ちさせやすいと考えられます。
使用頻度・タイプ別に見る3パターン
お手入れ用品の必要量や組み合わせは、練習頻度や誰が使うかによっても変わってきます。ここでは3つのタイプに分けて、それぞれどのようなお手入れが向いているかを整理しました。自分やお子さんがどのタイプに近いかを考えながら読んでみてください。
どのタイプに当てはまるかは、シーズンや所属チームの活動頻度によっても変わってきます。オフシーズンはライトユーザー型に近く、シーズン中はレギュラー使用型に近くなる、という人も多いはずです。用品を使い切るタイミングで、そのときの自分の使用頻度を振り返り、必要であれば買い足す用品の種類やサイズを見直してみるとよいでしょう。無理に多くの用品を一度に揃えようとせず、実際の使用ペースに合わせて少しずつ調整していく感覚で十分です。
■ 週末だけのライトユーザー型
週末の草サッカーやフットサルを楽しむ程度で、練習頻度がそれほど高くない人です。この場合、汚れもにおいも蓄積しにくいため、クリーナーとブラシを1セット持っておき、使うたびに軽く汚れを落とす習慣をつけるだけでも十分な場合が多いとされています。消臭スプレーは、においが気になり始めてから追加で用意する形でも問題ありません。
■ 部活・チーム所属のレギュラー使用型
週に3〜4回以上練習や試合でスパイクを履く人です。汚れも汗も蓄積しやすいため、クリーナー・消臭・皮革ケアの3つをひととおり揃えておくのが無難です。特ににおいの悩みを感じやすい層でもあるため、除菌・抗菌成分を配合したスプレーを常備しておくと安心感があります。複数足を交互に履いてローテーションさせることで、1足あたりの乾燥時間を確保しやすくなるという工夫も有効です。
■ ジュニア・保護者サポート型
小中学生の子どもがサッカーを始めたばかりで、保護者がお手入れをサポートするケースです。子ども自身がお手入れの習慣を身につける前段階として、まずは扱いやすいオールインワンのケアセットを用意し、「練習のあとは一緒にスパイクを拭く」といった簡単な習慣から始めるのがおすすめです。刺激の少ない無香料タイプを選んでおくと、子どもの肌や好みを気にせず使いやすいという考え方もあります。
お手入れ後の保管・乾燥で気をつけたいこと
お手入れ用品を使ってきれいにしたあとも、保管方法によってはまた汚れやにおいの原因を作ってしまうことがあります。最後に、日常的な保管で気をつけたいポイントをまとめておきます。
まず気をつけたいのが、湿った状態のままバッグに入れっぱなしにしないことです。練習や試合のあと、時間がなくてそのままバッグにしまってしまうことはよくありますが、密閉された空間で湿気がこもると、雑菌が繁殖しやすい環境になってしまうとされています。可能であれば、帰宅後すぐにバッグから出して、風通しの良い場所で陰干しする習慣をつけておくと、においの予防につながりやすくなります。
次に、直射日光や高温になる場所での保管は避けたいところです。夏場の車のトランクや、閉め切った部室などに長時間置いておくと、革や合成素材が劣化しやすくなると言われています。専用のシューズバッグに入れて、できるだけ風通しが良く、極端な高温多湿を避けた場所で保管する習慣をつけておくと、スパイクを長持ちさせやすくなります。
最後に、複数のスパイクを持っている場合は、ローテーションで使うこともおすすめです。同じ1足を毎日連続で履き続けると、乾燥しきる前にまた汗や泥を吸うことになり、においや劣化が進みやすくなるとされています。2足を交互に使うだけでも、それぞれの乾燥時間を十分に確保しやすくなり、結果的にお手入れの手間も減らしやすくなります。
こうした保管の工夫は、クリーナーや消臭スプレーのような「用品を使うお手入れ」とは別の話に思えるかもしれません。ですが、道具を大切に扱う習慣そのものが、結果的にお手入れ用品の効果を引き出しやすくする土台になります。用品選びと合わせて、日々の保管習慣も少しずつ見直してみてください。
季節によって注意点が変わることも覚えておくとよいでしょう。梅雨の時期は洗ったあとの乾燥に時間がかかりやすく、生乾きのまま使ってしまうとにおいの原因になりやすいとされているため、複数足をローテーションできる体制を整えておくと安心です。冬場は屋外と室内の温度差で内部に結露が生じることがあるとも言われており、暖房の効いた部屋に置きっぱなしにせず、風通しの良い場所で自然乾燥させる基本を守ることが、季節を問わず共通して意識したいポイントです。
よくある質問
Qスパイクは毎回の練習後に洗ったほうがいいですか?
A毎回本格的に洗う必要はありませんが、泥や砂をブラシで払い落とす程度の簡単なお手入れは、練習のたびに行うことをおすすめします。クリーナーを使った本格的な汚れ落としは、汚れの程度に応じて週1回程度を目安にしている商品説明も見られます。
Q天然皮革と人工皮革で、使うお手入れ用品は変えるべきですか?
A対応素材が明記されている用品を選ぶのが基本です。天然皮革は乾燥によるひび割れが気になりやすいため、保革(コンディショナー)向けの用品も併用すると安心です。天然皮革・人工皮革の両方に対応した用品もあるため、購入前に商品ページの対応素材を確認してください。
Q消臭スプレーだけ使っていれば、においは防げますか?
Aスプレーだけでにおいを完全に防ぐのは難しいとされています。においの元になる汚れや湿気をクリーナーで落とし、しっかり乾燥させたうえでスプレーを使うほうが効果を感じやすいという考え方が一般的です。汚れ落とし・乾燥・消臭をセットで行うことを意識してみてください。
Qスパイクを洗濯機で丸洗いしてもいいですか?
Aこの記事ではおすすめしていません。スタッドやアッパー素材にダメージを与える可能性があるとされているためです。基本は手洗いでの部分洗いと陰干しで、専用のクリーナーやブラシを使ったお手入れを続けるほうが、道具を長持ちさせやすいと考えられます。
Qお手入れ用品は何を最初に揃えればいいですか?
Aこれから初めて揃えるのであれば、クリーナー・コンディショナー・ブラシがセットになったオールインワンタイプから始めるのが無難です。すでに単品を持っている場合は、一番困っている役割(汚れ落とし・消臭・皮革ケアのいずれか)を優先して買い足す形でも問題ありません。
Q子ども用のスパイクにも同じお手入れ用品を使えますか?
A対応素材が合っていれば、基本的には大人用と同じ用品を使えます。ただし子どもが自分で扱う場合は、刺激の少ない無香料タイプを選んでおくと安心感があります。保護者がお手入れをサポートしながら、少しずつ子ども自身の習慣にしていくとよいでしょう。
Qお手入れ用品の予算はどれくらい見ておけばいいですか?
A単品のクリーナーであれば300円台〜1,000円台前半、消臭スプレーは1,000円台前後、クリーナー・コンディショナー・ブラシがセットになったオールインワンタイプは1,500円前後が目安です。最初からすべてを揃える必要はなく、まずは一番困っている役割の用品から試すのがおすすめです。
関連記事



