素振りやラリー練習を重ねるうちに、フォアハンドを振るたびに肘の外側が「ピリッ」とする。そんな違和感を覚えたことはないでしょうか。卓球は一見すると腕全体を大きく使う競技には見えませんが、実際には手首と前腕をスナップさせるように使う場面が多く、肘の外側にある腱には想像以上に負担がかかっているとされています。いわゆる「テニス肘(上腕骨外側上顆炎)」は、名前こそテニスですが、卓球や バドミントン、バレーボールなど、ラケットやスイング動作を伴う競技全般で起こりうるとされる不調です。この記事では、卓球でテニス肘に悩む人、あるいは予防目的でサポーターを探している人に向けて、肘サポーターの選び方をスリーブ型とバンド型の違いから整理し、サイズの合わせ方や素材の見方までやさしく解説します。最後には、実際に候補になりやすい4点も比較して紹介します。
この記事でわかること
- なぜ卓球でテニス肘が起こりやすいのか
- 肘サポーターにできること・できないこと
- スリーブ型とバンド型 — まず知っておきたい2つの構造
- サイズと装着位置の合わせ方
- 素材・厚み・季節による使い分け
- 選び方の3ステップ
最終更新:
卓球向けにおすすめの肘サポーター4選
ここからは実際の候補です。卓球専用ブランドのモデルに加えて、他競技向けとして販売されているものの、卓球のテニス肘対策としても選ばれることが多いモデルもあわせて紹介します。前提として、これをつければ痛みが必ず和らぐ、という話ではありません。価格は記事作成時点の参考価格で、変動する場合があります。購入前に商品ページで最新の価格・在庫・サイズを確認してください。
4点を並べると、卓球専用ブランドの薄手モデル(ニッタク・TSP)、他競技向けながら卓球でも使われることがあるロング丈モデル(ミズノ)、そしてテニス肘特有の痛みに向けたバンド型の専門モデル(ザムスト)というように、目的に応じて役割が分かれているのが分かります。
まだ痛みが出ていない予防段階であれば、卓球専用ブランドの薄手スリーブ型(ニッタクまたはTSP)から試すのが無難です。前腕全体のだるさや張りが気になる場合はミズノのロング丈タイプ、すでに外側の痛みをはっきり感じている場合はザムストのようなバンド型を検討する、という順番で考えると選びやすいでしょう。
なお、今回はニッタク・TSP・ミズノ・ザムストの4ブランドから選びましたが、他にもヤサカやヴィクタスなど、卓球用品を扱う各社から関連アクセサリーが販売されています。価格や仕様は変動するため、購入前に商品ページで最新情報を確認し、必要であれば他のブランドの商品ともあわせて比較してみてください。
■ スペック比較表
| 商品 | ニッタク(Nittaku) ラインサポーター肘(ひじ) … | TSP(ティーエスピー) サポーターひじ用 044713… | ミズノ(MIZUNO) 肘サポーター(パッド無・ロング)… | ZAMST(ザムスト) エルボーバンド 37470 |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 1,960円 | 930円前後(送料込み目安) | メーカー希望小売価格1,320円(1,180円前後で販売されることもある) | 2,640円 |
| 品番 | NL-9670 | 044713-0020 | V2MYA11009 | 37470 |
| 対応競技 | 卓球 | 卓球 | — | — |
| カラー | ブラック(71) | ブラック | ブラック×ホワイト | ブラック |
| サイズ | M・L | Lサイズ(周囲目安28〜36cm、長さ18.5cm) | F(フリーサイズ、総丈37cm、肘頭周囲目安25〜29cm) | M(前腕の太さ目安20〜26cm)/L(同26〜31cm) |
| 素材 | ポリエステル、ポリウレタン | ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン | ポリエステル、レーヨンほか | ナイロン、ポリエステル、ポリウレタンほか |
| 生産国 | 日本 | 日本 | 中国 | ベトナム |
| 備考 | 1本入り・男女兼用・公式試合で着用可 | 1本入り・公式試合で着用可 | 1個入り・パッド無し | 左右兼用 |
| 重さ | — | — | — | M 約69g/L 約71g |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
※ 価格・在庫は変動します。最新情報は各ストアでご確認ください。当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。
なぜ卓球でテニス肘が起こりやすいのか
卓球のスイングは、テニスのような大きな腕の振りに比べると一見コンパクトに見えます。しかし実際には、ボールに回転をかけるためのラケット操作を、肘から先の狭い範囲で素早く繰り返す動きが中心になっています。この「小さいけれど速い」動作を1回の練習で何百回、何千回と繰り返すことが、前腕の腱に疲労を蓄積させる要因の一つになっているとされています。
テニス肘という言葉から、ラケットを強く振り抜くパワー系のスポーツで起こるものだとイメージする人も多いかもしれません。ですが医学的には、手首を頻繁に反らせたり捻ったりする動作の繰り返しが主な要因の一つとされており、卓球のドライブ打法やスマッシュ、あるいは細かいツッツキやブロックの積み重ねも、こうした負担につながりうると考えられています。特に、グリップを強く握り込む癖がある人や、手首のスナップを効かせて回転をかけるタイプの選手は、前腕の腱にかかる負荷が大きくなりやすいとも言われています。
また、卓球は他の競技に比べて練習量が多くなりがちな点も見逃せません。素振り、多球練習、ラリー練習を一日の中で何時間も続けることも珍しくなく、休憩を挟まずに同じ動作を繰り返すことで、疲労が回復しないまま蓄積してしまうことがあります。学生の部活動や社会人サークルなど、限られた時間に練習を詰め込みたい環境ほど、こうした負担が見過ごされやすい傾向にあるとも考えられます。
この記事で紹介するサポーターは、あくまで前腕や肘まわりを圧迫・保温し、負担を感じにくくするための道具です。「サポーターをつければテニス肘が治る」「痛みの原因を根本から解消できる」といった書き方はしません。実際に痛みが続いている場合や、安静にしていても違和感が引かない場合は、自己判断で我慢を続けず、整形外科やスポーツ整形の専門家に相談することをおすすめします。
この記事のスタンス
サポーターの機能については、商品ページやメーカーの説明をもとに「〜とされる」という表現にとどめています。痛みの感じ方や効果の実感には個人差があり、断定できるものではないためです。すでに痛みが出ている場合は、サポーターだけに頼らず、練習量の調整や専門家への相談もあわせて検討してください。
肘サポーターにできること・できないこと
肘サポーターを検討する前に、そもそも何を期待できる道具なのかを整理しておきましょう。サポーターの主な役割は、患部を適度に圧迫して安定させることと、保温によって血流を保ちやすくすることの2つに大きく分けられるとされています。
圧迫によるサポートは、腱やその周辺の筋肉が動くときのブレを抑え、余計な負担がかかりにくくなることを狙ったものです。また、保温効果によって患部周辺の血流が保たれやすくなることで、こわばりを感じにくくなるとも言われています。練習前のウォームアップ代わりとして、あるいは練習後のケアとして使う人も少なくありません。
一方で、サポーターには「痛みの原因そのものを取り除く」効果は基本的に期待できません。テニス肘の背景には、フォームの癖や練習量、グリップの握り方、ラケットの重さなど、さまざまな要因が絡んでいることが多いとされています。サポーターはあくまで対症的なサポートであり、根本的な改善には、フォームの見直しや適切な休息、必要に応じたストレッチや筋力トレーニングを組み合わせることが大切だと考えられています。
とはいえ、「違和感はあるけれど練習は続けたい」「予防のために早めに手を打っておきたい」という場面では、サポーターは手軽に取り入れられる選択肢の一つです。特に、練習量が急に増えた時期や、新しいラケットやラバーに変えてフォームが安定していない時期は、肘への負担が普段より大きくなりやすいともされており、そうしたタイミングでサポーターを取り入れておくと安心感につながることもあります。
スリーブ型とバンド型 — まず知っておきたい2つの構造
卓球用として販売されている肘サポーターの多くは、大きく「スリーブ型」と「バンド型(ストラップ型)」の2種類に分けられます。見た目も使う場面も異なるため、まずはこの違いを押さえておくと選びやすくなります。
どちらが優れているというものではなく、目的によって向き不向きが分かれます。まだ痛みは出ていないものの、練習量が増えて不安を感じている段階であれば、肘全体を覆うスリーブ型から試してみるのが無難です。反対に、すでにフォアハンドを振るたびに外側がズキッとするなど、痛みを自覚している場合は、腱への負担を分散させる働きが期待されるバンド型を試してみる人も多いようです。
中には、練習用にスリーブ型、試合や違和感が強い日にバンド型、というように使い分けている選手もいます。どちらか一方に絞り込む前に、両方のタイプの特徴を知っておくと、自分の状態や目的に合わせて選びやすくなります。
■ スリーブ型
肘全体を筒状の生地で覆うタイプです。肘関節の曲げ伸ばしの動きに合わせて生地が伸縮し、患部全体を圧迫・保温するように作られているとされています。カバーする範囲が広いため、まだ痛みが出ていない段階での予防や、練習中に肘全体の違和感を和らげたい場合に向いているとされています。
■ バンド型(ストラップ型)
肘の少し下、前腕の一部分を帯状のバンドで締め付けるタイプです。腱が骨に付着する部分の少し手前を圧迫することで、腱にかかる負担を分散させることを狙った構造とされています。医療・スポーツ用品の分野では「テニスエルボーバンド」という名称で販売されていることも多く、すでに痛みが出ている人向けの対策として選ばれる傾向があります。
サイズと装着位置の合わせ方
肘サポーターは、サイズや装着位置が合っていないと、期待している効果を感じにくくなるとされています。特にバンド型は、装着位置が数センチずれるだけで締め付ける場所が変わってしまうため、注意が必要です。
スリーブ型のサイズは、多くの商品ページで「肘の周囲何センチ」あるいは「前腕の太さ何センチ」という形で目安が示されています。試着ができない通販で購入する場合は、メジャーで実際に腕の太さを測ってから、商品ページのサイズ表と照らし合わせることをおすすめします。きつすぎると血行を妨げてしまう可能性があり、逆にゆるすぎるとずり落ちてきて、プレー中に何度も直し続けることになりかねません。
バンド型の場合は、装着する位置がサイズ以上に重要になるとされています。一般的には、肘を曲げたときにできる横じわから指2〜3本分ほど下、前腕の筋肉が盛り上がる部分に巻くのが目安とされていますが、正確な位置は商品によって案内が異なることもあるため、購入した商品に付属する説明書や商品ページの装着方法を確認するようにしてください。締め付ける強さも、きつすぎず、指が1本ほど入る程度のゆとりを持たせるのが目安と案内されていることが多いです。
利き手側の腕だけに違和感がある場合でも、サポーターの多くは左右兼用で作られています。左腕用・右腕用で分かれている商品は少なく、多くの場合はどちらの腕にも同じ製品を使い回せるため、購入時に「左右兼用」の表記を確認しておけば迷うことは少ないはずです。
素材・厚み・季節による使い分け
サポーターの素材や厚みも、快適に使い続けられるかどうかを左右する要素です。卓球は室内競技とはいえ、体育館の空調環境や季節によって、汗のかき方や求められる保温性は変わってきます。
多くの卓球向けサポーターは、ポリエステルやナイロンにポリウレタンを組み合わせた、伸縮性の高い素材で作られています。厚手のタイプは保温性や圧迫感が高めになる一方、汗をかきやすい季節にはムレを感じることもあるとされています。逆に薄手のタイプは、通気性を確保しやすく、プレー中の違和感を抑えやすいとされていますが、保温効果はやや控えめになる傾向があります。
公式戦での着用可否も、事前に確認しておきたいポイントです。多くの卓球専用ブランドの商品は「公式試合で着用可能」と明記されていますが、色や形状によっては大会ごとのルールで制限がある場合もあります。所属している団体や出場予定の大会の規定を、購入前に確認しておくと安心です。
洗濯のしやすさも、日常的に使うアイテムだからこそ意識しておきたい点です。汗を吸ったまま放置すると、雑菌の繁殖やにおいの原因になりやすいとされています。商品ページに洗濯表示や手洗い推奨の記載がある場合は、それに従って定期的にケアをする習慣をつけておくと、サポーター自体も長持ちしやすくなります。
選び方の3ステップ
ここまでの内容を踏まえて、実際にサポーターを選ぶ手順を3つのステップに整理しました。順番に確認していくと、似たような商品が並ぶ中でも候補を絞り込みやすくなります。
- 1自分の状態を確認する。まだ痛みは出ていないが予防目的で探しているのか、すでに違和感や痛みが出ているのかによって、スリーブ型かバンド型かの優先順位が変わってきます。痛みがすでにある場合は、無理をせず専門家に相談することも忘れないようにしましょう。
- 2サイズと装着位置の目安を確認する。メジャーで前腕の太さを測っておき、各商品のサイズ表と照らし合わせます。バンド型を検討している場合は、装着位置の案内があるかどうかもチェックしておくと、届いてから迷わずに済みます。
- 3素材の厚みと公式試合での着用可否を確認する。練習でしか使わないのか、大会でも使いたいのかによって、選ぶべき商品が変わることがあります。商品ページの「公式試合で着用可能」といった記載を見落とさないようにしましょう。
違和感が続く場合は無理をしない
サポーターを着けてもズキズキとした痛みが続く、あるいは日常生活でも痛みを感じるような場合は、サポーターだけで様子を見続けるのではなく、早めに整形外科やスポーツ整形を受診することをおすすめします。サポーターはあくまで練習や試合を支える道具であり、治療そのものに代わるものではありません。
買ったあとに気をつけたいこと
サポーターは装着して終わりではなく、使い方や日々のケアによって効果の感じ方や寿命が変わってくる道具です。せっかく選んだサポーターを長く、正しく活用するために、いくつかのポイントを押さえておきましょう。
まず大切なのは、痛みや違和感が続く場合にサポーターだけに頼りきらないことです。サポーターを着けている間は楽に感じても、外すと痛みがぶり返す、あるいは日常生活にも支障が出ているような場合は、練習量を見直したり、専門家に相談したりすることを優先してください。サポーターは練習や試合を支える補助的な道具であり、痛みの原因そのものを解決するものではないという前提を忘れないようにしましょう。
素材の劣化にも注意が必要です。ゴムやポリウレタンを含む素材は、使用頻度や洗濯の回数に応じて伸縮性が徐々に落ちていくとされています。締め付け感が最初より弱くなってきた、生地がヘタってきたと感じたら、買い替えのタイミングを検討する目安になります。
複数のサポーターを使い分けている場合は、練習用・試合用、あるいはスリーブ型・バンド型といった形で用途を分けておくと、それぞれの消耗を抑えながら長く使い続けやすくなります。洗い替え用にもう1点用意しておくと、洗濯中でも練習に支障が出にくく、衛生面でも安心です。
最後に、サポーターを着けているからといって過信せず、ウォームアップやクールダウンといった基本的なケアもあわせて続けることが大切です。練習前に軽く前腕や手首をストレッチしておく、練習後にアイシングを取り入れるといった習慣は、サポーターの効果を補ううえでも役立つとされています。
よくある質問
Q肘サポーターをつければテニス肘は治りますか?
Aサポーターはあくまで患部を圧迫・保温し、負担を感じにくくするための道具とされており、痛みの原因そのものを治療するものではありません。すでに痛みが出ている場合は、サポーターだけに頼らず、練習量の調整や整形外科・スポーツ整形への相談もあわせて検討することをおすすめします。
Qスリーブ型とバンド型、どちらを選べばいいですか?
Aまだ痛みが出ていない予防段階であれば、肘全体を覆うスリーブ型が候補になりやすいとされています。すでに外側にズキッとした痛みを感じている場合は、腱への負担を分散させる働きが期待されるバンド型を試す人が多いようです。両方の特徴を知ったうえで、自分の状態に合わせて選ぶとよいでしょう。
Qサポーターのサイズはどうやって選べばいいですか?
Aメジャーで前腕や肘周囲の太さを実際に測り、各商品ページのサイズ表と照らし合わせるのが確実です。きつすぎると血行を妨げる可能性があり、ゆるすぎるとずり落ちてくることがあるため、目安の範囲内でも自分の体型に近いサイズを選ぶことをおすすめします。
Qバンド型はどの位置に着ければいいですか?
A一般的には、肘を曲げたときにできる横じわから指2〜3本分ほど下、前腕の筋肉が盛り上がる部分に巻くのが目安とされています。ただし正確な位置は商品によって案内が異なることもあるため、購入した商品の説明書や商品ページの装着方法を確認してください。
Q練習中はずっとつけていてもいいのでしょうか?
A多くの商品は練習中に着け続けることを想定して作られていますが、締め付けが強いタイプを長時間つけ続けると、血行が悪くなったり、皮膚に跡が残ったりすることもあるとされています。違和感が強い場合は無理に着け続けず、休憩時間に外して様子を見ることをおすすめします。
Q公式試合でもサポーターを着けられますか?
A今回紹介したニッタクやTSPのモデルのように「公式試合で着用可能」と明記されている商品もありますが、色や形状によっては大会ごとのルールで制限がある場合もあります。所属団体や出場予定の大会の規定を、購入前に確認しておくと安心です。
Q予算はどれくらい見ておけばいいですか?
A卓球向けの肘サポーターであれば、1,000円前後の手頃なモデルから、専門メーカーが展開する2,000円台のバンド型まで、幅広い選択肢があります。まずは予防目的で手頃な価格帯から試し、痛みが出てきた場合に専門メーカーのバンド型を検討する、という順番でも十分間に合います。
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