卓球を始めてしばらく経つと、多くの人がぶつかるのが「ラバーってどう選べばいいの?」という壁です。ラケットに比べて情報が専門的で、「テンション系」「粒高」「スポンジ硬度45」など、聞き慣れない言葉が並ぶ商品ページを前に手が止まってしまう人も少なくありません。ラバーはラケットよりも先に摩耗が進む消耗品でありながら、プレースタイルへの影響はラケット以上とも言われています。この記事では、卓球ラバーの基本である「表ソフト」「裏ソフト」「粒高」という3タイプの違いから、テンション系・非テンション系の見分け方、スポンジの厚さと硬度の考え方までを、専門用語をひとつずつかみ砕きながら整理しました。最後には、実際に候補になりやすい裏ソフト・表ソフト・粒高のラバーを4点、比較しながら紹介します。
この記事でわかること
- 卓球ラバーはラケットよりも先に「劣化」する消耗品
- 表ソフト・裏ソフト・粒高 — まずは3つのタイプを知る
- 裏ソフトの選び方 — 「テンション系」か「非テンション系」か
- 表ソフト・粒高を選ぶときに見ておきたいポイント
- スポンジの厚さと硬度の読み方
- 選び方の3ステップ
最終更新:
タイプ別におすすめの卓球ラバー4選
ここからは実際の候補です。裏ソフト・表ソフト・粒高という3タイプをまんべんなく比較できるよう、それぞれの分野で候補になりやすい実売モデルを4点選びました。価格は記事作成時点の参考価格で、販売店やキャンペーンにより変動します。購入前に商品ページで最新の価格・在庫・選べる厚さ/カラーを確認してください。
4枚を並べると、タイプと価格帯で役割が分かれているのが分かります。テナジー05は裏ソフトのフラッグシップとしてスピード・スピンともに高いカタログ値を持つモデル、ファスタークG-1はスピンドライブ重視でありながら価格を抑えた裏ソフト、インパーシャルXSは表ソフトでもドライブ性能を求める選手向けのハイテンションモデル、カールP3αVは扱いやすさを重視した変化系粒高という位置づけです。
どれが合うかは、目指すプレースタイルと予算によって変わります。回転量を最優先したいなら1枚目、価格を抑えつつテンション系を試したいなら2枚目、表ソフトに挑戦したいなら3枚目、守備や変化を武器にしたいなら4枚目、という選び方をすると失敗しにくいでしょう。価格・仕様は変動するため、購入前に必ず商品ページで最新情報を確認してください。
今回は裏ソフト2種・表ソフト1種・粒高1種というバランスで紹介しましたが、ラバー選びに絶対の正解はひとつではありません。同じタイプ・同じ価格帯でも、メーカーごとにシートの質感やスポンジの弾み方には違いがあります。可能であれば、この4枚に近いスペックのモデルを試打会などで実際に打ってみると、自分のスイングによりなじむ1枚が見つかりやすくなります。
なお、今回はバタフライ・ニッタク・ヴィクタスの3ブランドから選びましたが、他にもヤサカやミズノなど、さまざまなメーカーから卓球ラバーが販売されています。ブランドごとに得意とする打球感や技術のアプローチが異なるため、この記事で紹介した「タイプ」「テンション系か非テンション系か」「厚さ・硬度」という基準を参考にしながら、他のブランドのモデルもあわせて比較してみるのもよいでしょう。
ラケットとの組み合わせも忘れずに確認しておきたいポイントです。反発力の高いラケットにスピードやスピンの数値が高いラバーを組み合わせると、威力は出やすい一方でコントロールが難しくなる場合があるとされています。逆に、コントロール重視のラケットに扱いやすいラバーを組み合わせると、安定感を重視したセッティングになりやすいようです。ラケットとラバー、それぞれの特徴を足し算で考えると、全体のバランスがイメージしやすくなります。
■ スペック比較表
| 商品 | Butterfly(バタフライ) 卓球ラバー テナジー0… | Nittaku(ニッタク) 卓球ラバー ファスタークG-… | Butterfly(バタフライ) 卓球ラバー インパーシ… | VICTAS(ヴィクタス) 卓球ラバー カールP3αV … |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 6,700円前後(カラー・厚さにより変動) | 4,500円前後〜(厚さ・カラーにより変動) | 4,400円前後(カラー・厚さにより変動) | 3,200円前後〜(厚さ・カラーにより変動) |
| 品番 | 05800 | NR-8702 | — | — |
| 種類 | ハイテンション裏ソフトラバー(エネルギー内蔵型) | テンション系裏ソフトラバー | — | — |
| スピード | 13 | — | — | — |
| スピン | 11.5 | — | — | — |
| スポンジ硬度 | 36 | — | 30 | 55±3 |
| スポンジ厚 | 中・厚・特厚 | 中・厚・特厚・MAX | 中・厚・特厚・MAX | OX(スポンジなし)・0.5・1.0・1.5 |
| シートカラー | レッド(006)・ブラック(278) | — | レッド(006)・ブラック(278) | — |
| 原産国 | 日本 | — | 日本 | — |
| カラー | — | レッド(20)・ブラック(71) | — | レッド・ブラック |
| タイプ | — | — | ハイテンション表ラバー | — |
| 発売日 | — | — | 2016年11月21日 | — |
| スピード/スピン/弧線(カタログ値) | — | — | 70/70/70 | — |
| ラバーの種類 | — | — | — | 変化系粒(粒高ラバー) |
| 製造国 | — | — | — | 日本 |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
※ 価格・在庫は変動します。最新情報は各ストアでご確認ください。当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。
卓球ラバーはラケットよりも先に「劣化」する消耗品
卓球を始めたばかりの人がまず驚くのが、ラケットよりもラバーのほうが交換の頻度が高いという事実かもしれません。ラバーは表面のゴムシートとスポンジでできた消耗品で、使い込むほど摩耗し、性能が落ちていくとされています。にもかかわらず「ラケットとセットで買ったものをそのまま使い続けている」という人も少なくありません。
まず知っておきたいのは、卓球のラバーには大きく分けて「裏ソフト」「表ソフト」「粒高」という3つのタイプがあるということです。見た目こそ似ていますが、ボールへの回転のかかり方やボールの弾み方はタイプによって大きく異なるとされています。自分のプレースタイルに合わないタイプを使い続けると、狙った回転がかからなかったり、返球が安定しなかったりすることもあるようです。
この記事では、卓球のラバー選びの基本として、3つのタイプの違い、そして裏ソフトの中でもさらに分かれる「テンション系」「非テンション系」といった分類、スポンジの厚さや硬度の考え方をひとつずつ整理していきます。最後には、実際に候補になりやすい裏ソフト・表ソフト・粒高のラバーを4点、比較しながら紹介します。
なお、この記事はシェークハンドラケットを前提に解説を進めます。ペンホルダーの場合もラバーそのものの性質は共通していますが、貼り方や重心の感じ方が異なる部分があるため、ペンホルダー特有の選び方については触れていません。あらかじめご了承ください。
価格帯についても触れておくと、卓球ラバーはおおよそ3,000円台から7,000円台程度の範囲に多くのモデルが収まっているとされています。上位モデルほど新しい技術が投入され、価格も上がりやすい傾向がありますが、価格が高いほど誰にとっても良いラバーになるとは限りません。自分のレベルやプレースタイルに合っているかどうかのほうが、価格以上に大切な判断基準です。
ラバー選びに絶対の正解はひとつではありません。同じ「攻撃的なプレースタイルの人向け」と紹介されているラバーでも、体格やスイングスピード、これまで使ってきたラバーとの違いによって、合う・合わないは変わってくるとされています。この記事はあくまで「基本の考え方」を整理するものであり、最終的にどのラバーが自分に合うかは、実際に試してみないと分からない部分も多いという前提で読み進めていただければと思います。
この記事のスタンス
ラバーの性能については、メーカーや販売店の商品ページに記載されている内容をもとに「〜とされる」「〜と言われている」という表現にとどめています。回転のかかり方やボールの弾みの感じ方には、スイングスピードやラケットとの組み合わせによる個人差があり、断定できるものではないためです。判断材料としてご活用いただき、可能であれば購入前に試打会や部活動の先輩・指導者を通じて実際に打ってみることをおすすめします。
表ソフト・裏ソフト・粒高 — まずは3つのタイプを知る
卓球のラバーは、表面のシート(ゴム面)の形状によって大きく3つのタイプに分類されます。数値化された明確な境界があるわけではありませんが、それぞれの特徴を知っておくことが、ラバー選びの出発点になります。
3タイプの中でもっとも選択肢が多く、情報も集めやすいのが裏ソフトです。この記事でも裏ソフトの選び方を中心に解説していきますが、表ソフトや粒高にも独自の魅力があり、「みんなが裏ソフトを使っているから」という理由だけで選ぶ必要はありません。自分がどんなラリーをしたいのかをイメージしながら読み進めることをおすすめします。
また、左右の面で異なるタイプのラバーを貼り分けることも、ルール上は問題ありません。フォア面に裏ソフト、バック面に粒高、というように使い分けている選手も珍しくなく、こうしたスタイルは「異質攻守型」と呼ばれることがあります。ただし異なるタイプを同時に扱いこなすには相応の慣れが必要とされているため、始めたばかりの段階では、まず両面とも同じタイプ(多くは裏ソフト)から試すのが無難とされています。
なお、公式ルールでは、ラケットの片面は必ず赤色、もう片面は必ず黒色のラバーを貼ることが定められています。これはラバーの性能とは関係のない、審判や相手選手がラケットの表裏を見分けやすくするための取り決めです。左右で違うタイプのラバーを組み合わせる場合でも、この色のルールだけは必ず守る必要があります。
表ソフトや粒高は「異質」と呼ばれることがありますが、これは裏ソフトを基準にした呼び方であり、性能が劣っているという意味ではありません。むしろ相手の回転の影響を受けにくいという特性を活かして、変則的なラリー展開を得意とする選手も数多く存在します。タイプごとの個性を優劣ではなく「役割の違い」として捉えると、ラバー選びの視野が広がりやすくなります。
テレビ中継などでトップ選手のプレーを見ていると、裏ソフトを両面に貼った選手が目立つため、「強くなるには裏ソフトが必須」という印象を持つ人もいるかもしれません。ただし表ソフトや粒高を武器に、世界レベルの大会で活躍している選手も実際に存在します。タイプの選択そのものに優劣があるわけではなく、そのタイプの特性をどれだけ活かせるかがポイントになるとされています。
■ 裏ソフトラバー
表面がツルツルとした平らなシートで、ボールとの接触面積が広いのが特徴です。ボールに回転をかけやすく、ドライブ主体の現代卓球でもっとも広く使われているタイプとされています。上級者から初心者まで幅広く選ばれており、卓球用品店のラバーコーナーでも最大の品揃えを占めることが多いタイプです。
■ 表ソフトラバー
表面に小さな粒(つぶ)が外側を向いて並んでいるタイプです。裏ソフトに比べるとボールとの接触面積が小さく、相手の回転の影響を受けにくい一方、自分から鋭いスマッシュを打ち込むスピード重視のプレーに向いているとされています。前陣で速いテンポの卓球をしたい選手に選ばれる傾向があります。
■ 粒高ラバー
表ソフトよりもさらに粒が細く高く作られたタイプです。相手の回転をあまり受けずに、逆に変化をつけて返球できるとされ、カット主体の守備的なプレーや、緩急・変化で相手のリズムを崩したい選手に選ばれることが多いラバーです。独特の打球感があり、他のタイプから持ち替えると最初は戸惑うこともあるようです。
裏ソフトの選び方 — 「テンション系」か「非テンション系」か
裏ソフトを選ぶときにまず出てくるのが、「テンション系」と「非テンション系(オーソドックスタイプ)」という分類です。この違いを知っておくと、商品ページの説明がぐっと読みやすくなります。
テンション系とは、シートとスポンジを貼り合わせる際に、シートを意図的に伸ばした状態で接着する製法を採用したラバーの総称です。この製法により、打球時にゴムが元に戻ろうとする力(反発力)が高まり、スピードと回転を両立させやすいとされています。近年発売される上位モデルの多くがこのテンション系に分類され、現代のトップ選手の多くが使用しているといわれています。
一方、非テンション系(オーソドックスタイプ)は、こうした特殊な伸ばし方をせずに作られるラバーです。テンション系に比べると弾みは穏やかで、扱いやすさやコントロール性を重視した設計になっている傾向があります。価格も比較的抑えられているモデルが多く、卓球を始めたばかりの人や、まずは扱いやすさを優先したい人に候補として挙がりやすいタイプです。
商品ページやパッケージには「スピード」「スピン」「コントロール」といった項目が数値やグラフで示されていることがあります。これはメーカーが独自の基準で採点したカタログ値であり、メーカーが異なると同じ数値でも体感が異なる場合があるとされています。あくまで同じブランド・同じシリーズの中での相対比較の目安として使うのが安全です。
なお、「エネルギー内蔵型」「高弾性」といった独自の名称がつけられたラバーも多くありますが、これらもテンション系の発展形として位置づけられていることがほとんどです。名称ひとつひとつを覚えようとするより、まずは「テンション系か非テンション系か」という大枠を押さえておくと、商品説明の理解が早くなります。
初めてテンション系のラバーを使う場合、非テンション系に比べてボールが弾みやすく感じられ、最初はオーバーミスが増えることもあるとされています。ラケットの角度やスイングの力加減を少し調整する必要が出てくるため、テンション系へ切り替えるタイミングでは、練習の中で数回分の慣らし期間を見込んでおくと安心です。
テンション系ラバーの中にも、スピード重視・スピン重視・コントロール重視といった細かな味付けの違いがあります。同じブランドのラインナップを見比べると、上位モデルほどスピードとスピンの両方が高い数値になっている一方、価格を抑えたモデルほどどちらかに寄せた設計になっていることが多いようです。最初の1枚を選ぶ際は、極端に尖った性能のモデルよりも、バランス型のモデルから試すほうが失敗しにくいとされています。
表ソフト・粒高を選ぶときに見ておきたいポイント
表ソフトや粒高を検討する場合は、裏ソフトとは少し違った観点で商品を見る必要があります。ここでは代表的なチェックポイントを整理します。
表ソフトの場合、粒の並び方には「縦目」と「横目」があり、メーカーによって呼び方や向いているプレースタイルの説明が異なるとされています。一般的には、粒が相手の回転の影響を受けにくい配置になっているものほど、安定したブロックや速い攻撃に向いていると案内されていることが多いようです。
粒高ラバーは、粒の細さ・高さ・硬さのバランスによって「変化の大きさ」が変わってくるとされています。変化が大きいタイプほど独特の打球感になりやすく、扱いに慣れるまで時間がかかることもあるようです。逆に扱いやすさを重視して設計された粒高も販売されており、初めて粒高に挑戦する人向けとして案内されていることもあります。
表ソフト・粒高ともに、商品ページに「変化系」「速攻系」「守備系」といった大まかな系統が書かれていることが多いので、これも選ぶ際の手がかりになります。自分がラリーの中でどんな役割を果たしたいか(速攻で終わらせたいのか、粘って相手のミスを誘いたいのか)を考えながら見ていくとよいでしょう。
表ソフトや粒高は、裏ソフトに比べると取り扱う店舗や商品数がやや少ない傾向があります。気になるモデルが近くの店舗になかった場合は、通販サイトのレビューや、同じタイプを使っている先輩・指導者の意見を参考にするのも一つの方法です。
表ソフトや粒高を検討する際は、あわせて「粒の高さ」にも注目してみてください。同じ粒高というカテゴリーの中でも、粒が低めでコントロール重視のタイプから、粒が高く変化重視のタイプまで幅があるとされています。商品ページに「コントロール系」「変化系」といった記載がある場合は、こうした粒の高さの違いを表していることが多く、選ぶ際の参考になります。
スポンジの厚さと硬度の読み方
ラバーはゴムのシートと、その下に貼られたスポンジの組み合わせでできています。商品ページでは「中」「厚」「特厚」「MAX」といった厚さの表記や、「硬度◯◯」という数値をよく見かけますが、これらも選び方の重要な手がかりです。
スポンジの厚さは、一般的に薄いほうから「中」「厚」「特厚」「MAX」といった段階で用意されていることが多く、厚いスポンジほど反発力が高まりやすく威力のあるボールを打ちやすいとされる一方、薄いスポンジほどボールが当たる感覚をつかみやすく、コントロールしやすいと言われています。初めてテンション系のラバーに挑戦する場合は、いきなり最厚を選ばず「厚」程度から試すことを勧める商品ページも見られます。
スポンジの硬度は、数値が大きいほど硬いスポンジであることを示しています。硬いスポンジは食い込みが浅くなる分だけスイングスピードが求められるとされ、逆に柔らかいスポンジはボールが沈み込みやすく、ゆっくりしたスイングでも回転をかけやすいとされています。ラケット自体の弾みとのバランスも関係するため、「木材合板で弾みが控えめなラケットには、やや柔らかめのラバーを合わせる」というように、ラケットとセットで考えるのがおすすめです。
粒高ラバーの場合は、スポンジ無し(「OX」と表記されることが多い)というタイプも選べます。スポンジがない分、変化の幅がより大きくなるとされ、より攻撃的な守備スタイルを目指す選手が選ぶ傾向があるようです。一方でスポンジ付きのタイプは扱いやすさを重視した設計になっていることが多く、粒高に初めて挑戦する人にはスポンジ付きから試すことを勧める商品ページも見られます。
このほか、シートの色にも触れておきます。同じモデルでも赤・黒それぞれのカラー展開があり、性能面での違いはないとされているのが一般的です。前述のとおり両面で色を分ける必要があるため、購入時は「フォア用に赤」「バック用に黒」というように、色の組み合わせも忘れずに確認しておきましょう。
ちなみに、ラバーの重量にも触れておきます。厚いスポンジほど重量が増える傾向があり、ラケット全体の重さやスイングのしやすさに影響することがあるとされています。特にジュニア選手や、まだ筋力が発達段階にある選手の場合は、極端に厚いスポンジを選ぶと振り抜きにくく感じることもあるため、体格や筋力とのバランスも考慮しておくとよいでしょう。
選び方の3ステップ
ここまでの知識を踏まえて、実際にラバーを選ぶ手順を3つのステップに整理しました。順番に沿って絞り込んでいくと、聞き慣れない専門用語に振り回されずに候補を決めやすくなります。
この3ステップを踏んでもなお候補が2〜3枚に絞りきれない場合は、価格が手頃なほうから試してみるという考え方もあります。ラバーは消耗品であり、いずれにせよ数ヶ月〜半年程度で買い替えの時期が訪れます。最初の1枚で完璧な組み合わせを見つけようとするよりも、まずは実際に使ってみて、次に選ぶときの判断材料を増やしていくという感覚のほうが、結果的に自分に合うラバーへ早くたどり着けることが多いようです。
友人や先輩から譲ってもらったラケットに、すでにラバーが貼られている場合もあるかもしれません。その場合はまず、貼られているラバーがどのタイプ・どのシリーズなのかを調べるところから始めると、次に自分で選ぶときの比較対象ができて選びやすくなります。ラバーの側面や商品名の刻印から型番が分かることもあるため、気になる場合は購入店やメーカーの問い合わせ窓口で確認してみるのも一つの方法です。
- 1自分がやりたいプレースタイルを大まかにイメージする。回転をかけてラリーで主導権を握りたいなら裏ソフト、前陣で速いスマッシュを重視したいなら表ソフト、変化で相手のリズムを崩したい・守備を安定させたいなら粒高、というように大枠から絞り込みます。
- 2裏ソフトを選ぶ場合は、テンション系か非テンション系かを決め、続けてスポンジの厚さと硬度を検討します。卓球を始めたばかりの場合は、非テンション系や厚さ「厚」程度から試し、扱いに慣れてきたらテンション系や厚めのスポンジにステップアップする、という順番でも十分間に合います。
- 3価格帯とブランドを比較し、候補を2〜3枚に絞り込む。可能であれば、卓球用品店やスクールの試打会で実際に打ってみるのが確実です。試打が難しい場合は、自分と近いレベル・プレースタイルの人のレビューを参考にすることもおすすめです。
中学生・高校生の部活動で選ぶ場合
学校の部活動では、顧問の先生やチームで推奨されるラバーが決まっている場合もあります。個人で購入する前に、指定のブランドやタイプがないか、一度顧問や先輩に確認しておくとトラブルを避けやすくなります。特に大会に出場する場合は、使用が認められているラバーかどうか(日本卓球協会公認・国際卓球連盟公認など)もあわせて確認しておくと安心です。
ラバーの寿命とお手入れ、貼り替えのタイミング
ラバーは買って貼ったら終わりではなく、使っていくうちに劣化のサインを見極めて貼り替えるタイミングを判断する必要がある消耗品です。特に練習頻度が高い選手ほど、劣化のスピードも早くなる傾向があるとされています。
ラバーの劣化でまず現れやすいのが、表面のツヤの変化です。新品のころはシート表面に適度な光沢とベタつきがありますが、使用を重ねるうちに表面が乾いたようにマットになり、ボールへの食いつきが弱くなっていくとされています。目安として、週2〜3回程度の練習であれば2〜3ヶ月ほどで「以前より回転がかかりにくい」「弾みが単調になった」と感じ始める人が多いとされていますが、使用頻度やボールとの相性によっても差があります。
スポンジの劣化も見逃せないポイントです。長期間使用したスポンジは弾力性が落ち、打球時の「食い込み」が浅くなっていくとされています。見た目では判断しにくい部分のため、体感の変化を貼り替えのサインとして意識しておくとよいでしょう。特に湿度の高い時期は接着剤の劣化も重なりやすく、シートの端が浮いてくることがあるため、貼り付け部分のチェックもあわせて行っておくと安心です。
保管方法にも触れておきます。ラバーは紫外線や高温、乾燥に弱いとされ、直射日光の当たる場所や、真夏の車内などに長時間置いておくと劣化が早まる可能性があります。使用後は付属の保護フィルムをシート面に貼り、ラケットケースに入れて持ち運ぶ習慣をつけておくと、性能を長持ちさせやすくなります。
貼り替えの際は、ラバー用の専用接着剤(水溶性のものが主流です)を使い、既存のラバーをきれいに剥がしてから貼るのが基本です。自分で貼り替える自信がない場合は、卓球専門店やスクールで貼り替えサービスを利用できることも多いので、無理をせず頼ってみるのも一つの方法です。
なお、部活動やクラブチームに所属する選手の中には、大会前に新しいラバーへ貼り替えるという習慣を持つ人もいます。使い慣れたラバーには愛着がある一方、劣化したラバーで大事な試合に臨むよりは、練習である程度使い込んで馴染ませた「試合用ラバー」を用意しておくという考え方です。とはいえ絶対のルールではないため、自分の練習頻度や大会の重要度に応じて無理のない範囲で取り入れてみてください。
よくある質問
Q卓球初心者は裏ソフトと表ソフト、どちらを選ぶべきですか?
A目安として、まずは選択肢が多く情報も集めやすい裏ソフトから試すことをおすすめします。裏ソフトの中でも、いきなりテンション系を選ぶのではなく、非テンション系や扱いやすさを重視したモデルから始めると、ミスが安定しやすいとされています。プレースタイルが固まってきた段階で、表ソフトや粒高への挑戦を検討するとよいでしょう。
Qテンション系と非テンション系は何が違うのですか?
Aシートとスポンジを貼り合わせる際にシートを伸ばした状態で接着する製法を使っているかどうかの違いです。テンション系は反発力が高くスピードと回転を両立させやすいとされる一方、非テンション系は弾みが穏やかで扱いやすいとされています。価格も非テンション系のほうが比較的抑えられている傾向があります。
Qラバーの厚さはどれを選べばいいですか?
A「中」「厚」「特厚」「MAX」という段階の中では、厚いほど威力のあるボールを打ちやすく、薄いほどコントロールしやすいとされています。テンション系ラバーを初めて使う場合は、いきなり最厚を選ばず「厚」程度から試すことを勧める商品ページも多く見られます。
Q粒高ラバーは初心者でも使いこなせますか?
A粒高ラバー自体に初心者・上級者の制限はありませんが、裏ソフトとは異なる独特の打球感があるため、慣れるまで時間がかかるとされています。この記事で紹介したカールP3αVのように「扱いやすさ」を訴求しているモデルを選ぶと、初めての粒高としても試しやすいでしょう。
Qラバーの寿命・交換時期の目安はどれくらいですか?
A練習頻度によって差がありますが、週2〜3回程度の練習であれば2〜3ヶ月ほどで表面のツヤが落ち、回転や弾みの変化を感じ始める人が多いとされています。見た目のすり減りが分かりにくいため、体感の変化を貼り替えのサインとして意識しておくとよいでしょう。
Qフォア面とバック面で違う種類のラバーを貼ってもいいのですか?
Aルール上は問題ありません。フォア面に裏ソフト、バック面に粒高というように使い分ける選手も多く、「異質攻守型」と呼ばれるスタイルの一つです。ただし異なるタイプを同時に扱いこなすには相応の慣れが必要とされているため、始めたばかりの段階では両面とも同じタイプから試すのが無難とされています。
Qラバーの色は自由に選べますか?
A公式ルールにより、ラケットの片面は赤色、もう片面は黒色のラバーを貼ることが定められています。これは審判や相手選手がラケットの表裏を見分けやすくするための取り決めで、ラバーの性能そのものとは関係ありません。購入時は「フォア用に何色」「バック用に何色」かを必ず確認してから注文しましょう。
関連記事



